先進的過ぎた戦争観とは? わかりやすく解説

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先進的過ぎた戦争観

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 00:02 UTC 版)

堀悌吉」の記事における「先進的過ぎた戦争観」の解説

1913年大正2年2月から1916年大正5年7月までの3年5か月間、フランス駐在して第一次世界大戦間近に見た帰国後の1916年大正5年12月から1918年大正7年12月まで海軍大学校甲種学生16期)となって次席卒業したが、堀は海大甲種学生在校中に独自の戦争観表明した。 堀の戦争観を、筒井清忠下記のように要約する。 「戦争そのもの明らかに悪であり、凶であり、醜であり災である。然るに之を善とし、吉とし、美とし、福とするのは、戦争の結果戦時副産物等から見て戦争実体以外の要素過当評価し戦争実体混同するからに外ならない」というのが堀の基本的主張であった。 — 堀悌吉見解を、筒井清忠要約、 堀は下記のように記している。 凡そ軍備は平和を保証する過不足なき如く整備すべきである。……小に失すれば軍備よりも却って危険な事があり大に失すれば……野心徒輩が、使用方策誤り不法無謀の事に之を濫用したがるのおそれがある。 — 堀悌吉、『大分県先哲叢書 堀悌吉資料集第2巻 193-194頁)』、 学生であった時……自分は「世界平等文明」という様な言葉使った事が、大学校教官の中の或る人々の間に於て物議をかもし、殊に……戦争罪悪説を主張し、之を固持するに及び、堀は世界主義者だとか、社会主義者又は共産主義者当時是等言葉同一の意味用いられ居た)だとか言われ果ては思想健全性をまで疑わんとするものがあった。 — 堀悌吉、『大分県先哲叢書 堀悌吉資料集第2巻 199頁)』、 海軍部内では、かかる考え明らかにした堀を「危険思想持ち主」と警戒する者が少なくなかった海大甲種学生卒業後に海軍省軍務局第1課局員となった堀について、堀の上司である海軍省軍務局第1課長山梨勝之進(兵25期)は、部下あり、かつ堀に兄事していた古賀峯一(兵34期)と下記問答交わした。 堀君が思想上おかしいと云つてる人が居るが君はどう思うか。 — 山梨勝之進海軍大佐海軍省軍務局第1課長)、 堀さんは昔からよく知つて居ますが、そんなことはありません、冗談でしよう。 — 古賀峯一海軍少佐海軍省軍務局第1課局員)、 筒井清忠下記のように評する。 堀は適正な規模防衛力保持今日では常識的な世界平和発達途上国支援などを考えていたに過ぎなかったのだが、当時日本における軍人思考としては、極めて先進的なものであったため問題視する人もいたのである。 — 筒井清忠

※この「先進的過ぎた戦争観」の解説は、「堀悌吉」の解説の一部です。
「先進的過ぎた戦争観」を含む「堀悌吉」の記事については、「堀悌吉」の概要を参照ください。

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