偽造品や粗悪品の横行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 10:06 UTC 版)
「マヌカハニー」の記事における「偽造品や粗悪品の横行」の解説
マヌカハニーはその希少性から高値で取引されているため、偽造品(ニセモノ)や混ぜ物をした粗悪品が世界中で出回ってしまっている。ニュージーランドのマヌカハニー生産者の主要な貿易協会であり、独立審査機関でもあるUMFハニー協会(UMFHA)の調査によると、ニュージーランド国内生産量は年間約1700トンで、これが世界の総生産量の大半を占めるが、「マヌカハニー」と称して世界で販売されているものは年間で約10,000トンもあり、イギリス国内だけでも約1800トン販売されている。つまり、(2010年代ではすでに)世界各地の店舗で「マヌカハニー」とラベルが貼られて棚に並べられて売られている商品の大部分は、ただのニセモノや、もしくは効果が無くなるほどまでに他の物質を混ぜて薄めてしまったもの(詳細は以下に解説)、でしかない。 2011年から2013年にかけて英国で行われた政府機関の調査では、サンプリングされたマヌカラベル付きのマヌカハニーの大部分は、マヌカハニーの持つ非過酸化物抗菌活性を欠いていた。同様に、2012年から2013年にイギリス、中国、シンガポールの貿易協会が調査した73サンプルのうち、43サンプルが陰性であった。さらに香港で別の貿易協会によって行われた調査では、サンプリングされた56個のマヌカハニーのうち14個がシロップで薄められていたことが判明している。2013年、英国食品規格局は、当局にマヌカハニーのメーカーに対し、法令順守の必要性を警告するよう依頼した。 純粋なマヌカハニーを作るためには、多くのマヌカの木が必要であるだけでなく、マヌカ以外の植物からミツバチが蜜をとれないような環境が必要になる。こういった環境は限られてくるため、生産者の間では争いが増えており、多くの巣箱がさまざまな妨害、または盗難に遭っている。 一般的にメチルグリオキサールの含有量をしめすMG値や『UMFハニー協会(UMFHA)』が示すUMF(ユニークマヌカファクター,Unique Manuka Factor)や『バッハナンバー、バッハ数(Bach No)』などの数値が認証機関や製造者、輸入販売社のロゴやホログラムなどとともにラベルに表記されているが、ラベルも含めて偽物の可能性はある。また、消費者はラベルやホログラムだけでは判断できず、書かれている数値を計測する手段も持たない。
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