候補者の選考
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前任者の任期が終了するか、任期満了の直前直後に投票日を予定しているのであればその3~4カ月程度前になると、朝鮮労働党中央委員会では後継となる代議員候補者の選考作業に入る。この作業には概ね1~2か月程度を要し、作業の過程で宗派(分派)行動が発覚するなどして、歴代の金日成、金正日、2019年3月現在の最高指導者である金正恩から目を付けられた代議員が粛清されることもある。 「張成沢#権力闘争」および「8月宗派事件#事件の経緯」も参照 選考が一段落すると、最高人民会議常任委員会の名前で投票日の告示がなされる。投票日の遅くとも2か月前には告示がなされるのが普通である。そして投票日が発表されると、2-3日後の労働新聞紙上に「第○号選挙区で有権者大会が行われ、最高指導者をただ一人の候補者として推戴しようという決定がなされた」という記事が掲載され、1週間以内にすべての選挙区で同様の大会が行われる。 ただし、各級人民会議代議員選挙法により1人の立候補者は1つの選挙区にしか登録できないため、最高指導者は最初に有権者大会を行った選挙区で出馬し、他の選挙区には「祖国と人民のために献身している活動家、軍人、労働者、農民などを最高指導者の名代として推薦するのでその人に投票してほしい」とする公開書簡または声明を『労働新聞』や『民主朝鮮』を通じて出す。最高指導者自身が立候補登録する選挙区は、首都平壌にある朝鮮人民軍最高幹部の所属する選挙区であることがほとんどとされる。 しかし、2019年の第14期最高人民会議選挙に金正恩は立候補せず、選挙後の第14期最高人民会議第1回会議で行われた憲法改正によって、金正恩の国家におけるポストである国務委員会委員長は最高人民会議代議員として選出されないことになった。
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