信管と作動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/27 00:16 UTC 版)
信管は、銅製の剪断ワイヤーを除けば耐錆鋼で作られ、黒色に仕上げられている。ストライカー構造とプライマー構造を完全に組立てた時、これは十字型をした、コンパクトで機械式作動をおこなう単一の信管である。信管本体は短いシリンダーで構成され、この内部にはリリースプランジャーが収容される。また反対側には2個のねじ穴が設けられている。一方の側にはストライカー収容部、ストライカー、ストライカースプリングなどから成るストライカー構造がねじ込まれている。もう一方の側の内部には、ホルダーにプライマーを収めたプライマー構造、そして雷管がねじ込まれている。ストライカー構造とプライマー構造は同じ大きさで、同様な外部仕上げがされているが、区別のため、プライマーホルダー底面には赤い塗料が塗られている。また起爆薬の代わりに、黄白色のプライマーに着火剤が直に押し込まれている。ストライカー・リリース・プランジャーは割ピンの様に成形されている。これは長さ38mm、厚みが7.6mmである。また直径25mmほどに頭部が大きくされ、平らになっている。リリースプランジャーには安全ワイヤーを通すための穴が貫かれており、さらに少し下、90度変わった位置には、銅製の剪断ワイヤーを通すための別の穴が開けてある。リリースプランジャーの下半分は縦方向に溝が切られている。プランジャー底部では開かれた溝の幅は2mmで、これは撃針を通すのに充分である。溝は内側終端では4.3mmほどに開かれており、ストライカー軸を通すのに充分である。 ストライカー自体は一体構造の鋼製ピストンで、下部に行くほど頭部から軸、さらに撃針と3つの異なった直径に変化する。 もし充分な圧力が弾体に加えられると、信管の感圧部分である頭部を押し下げて行く。銅製の剪断ワイヤーを断ち切り、さらにストライカー・リリース・プランジャーを押し下げていく。プランジャー内部の溝の拡張部分が下降していくと、ストライカー軸が開孔部分を通れるようになる。ストライカーがプランジャーから外れると、バネでストライカーが弾かれ、先端の撃針が雷管を叩き、点火剤、伝爆薬、それから主炸薬を爆発させる。地雷を解除するには、まず処理防止装置を解除しなければならない。それから端部のキャップを外し、信管が見えるようになるまで炸薬ブロックを注意深く外へスライドさせていく。それから安全ワイヤーの穴に釘を通す。この手順を地雷内部の全ての信管に繰り返す必要がある。
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