会員の待遇・活動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 00:42 UTC 版)
会員になると、制服、制帽、軍靴、特殊警棒、会員手帳を支給され、毎月1回、市ヶ谷会館などで開かれる定例会合に制服着用で出席することを原則とし、再び自衛隊で毎年3・6・9・11月に行う上級者のリフレッシャーコース(Refresher Course)を受ける権利を持つ。 脱会する者や資格剥奪された者は、制服や会員手帳を返納しなければならない。もしも会員が万引きなどの不祥事を犯した場合や、訓練中に事故で死亡するようなことがあったら、隊長の三島が責任をとって切腹することになっていた。 会員には自衛隊員のような給与はなく無給だが、例会の会場費や講義費、交通費、昼食代(カレーライス)の負担はなく、会の運営は全て三島個人のポケットマネーで賄われていた。 三島が楯の会に注ぎ込んだ費用は、大卒初任給が4万円以下の当時の金額で、年間約1000万円から1200万円、4期生までいった1969年(昭和44年)の年は約2500万円以上と見られている。会員100人の上質な制服代(夏・冬)と制帽代だけでも相当な金額だとされ、三島は堤清二に値引きの〈厚意〉を受けていたと言っていたが、実際にはそうは安くはできないシステムになっていた。 楯の会は1期生から5期生まで約100名の大学生で占められていたが、就職した者や元から社会人だった者も混在していた。会には、学生のみで編成される1班から8班と、社会人のOB班があり、班長・副班長が三島により任命された。 会員は、リフレッシャーコースで体力を鍛えつつ、間接侵略に備えるために遊撃戦の講習などを受けて軍事訓練を向上させた。週に1回水曜日に空手の稽古をし(希望者のみ)、班長クラスの者は毎週木曜日に剣道、居合の稽古を行なった。その稽古の後に夕食を兼ねた班長会議が開かれた。
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