代表的なシュミット式望遠鏡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 11:07 UTC 版)
「シュミット式望遠鏡」の記事における「代表的なシュミット式望遠鏡」の解説
カール・シュヴァルツシルト天文台、134cm(1960年完成) - 有効口径134cm、F3、主鏡径φ200cm、焦点距離400cm。シュミット式望遠鏡では世界最大。ドイツ民主共和国(東ドイツ)タウテンブルクのカール・シュヴァルツシルト天文台(Karl Schwarzschild Observatory )にあって、1988年当時は50cm×50cmの大型写真乾板を使用してBTA-6に観測目標を提供していた。焦点距離21mF10.5のカセグレン式望遠鏡、焦点距離92mF46のクーデ式望遠鏡としても使用でき、対物プリズムも装着できる。カセグレン式、クーデ式の副鏡は双曲面に近い高次非球面で、ベルンハルト・シュミットが若い頃に製作していた球面主鏡のカセグレン式望遠鏡そのものである。カール・ツァイス製。 サミュエル・オシン望遠鏡(1949年完成) - パロマー天文台にある。有効口径126cm、F2.4。シュミット式望遠鏡として世界第2位。 UKシュミット式望遠鏡(UK Schmidt Telescope ) - オーストラリアのサイディング・スプリング天文台にある。有効口径124cm、F2.5。シュミット式望遠鏡として世界第3位。 105cmシュミット望遠鏡(1974年完成) - 東京大学木曽観測所にある。有効口径105cm、F3.1。シュミット式望遠鏡として世界第4位、日本最大。日本光学工業(現ニコン)製。 100/135/300cmシュミットカメラ(1964年完成) - スウェーデンのウプサラ大学、ウプサラ天文台クビスタベリ観測所にある。有効口径100cm、F3、主鏡直径φ135cm、焦点距離300cm。建設当時はシュミット式望遠鏡として世界第3位の大きさ、1988年当時で第5位。主鏡材はピルキントン製の厚さ23cmの低膨脹硼珪ガラス、主鏡重量は650キログラム。補正板材はショット製BK7で、直径101cm、厚さ3.2cm、F線に対し球面収差0になるよう設計されている。研磨は主鏡・補正板ともトゥルク大学のユルィヨ・バイサラとリイシ・オテルマが担当した。UBK7ガラスで製作した口径80cm、頂角7度の対物プリズムも脱着可能。晴天日数が少なく夏は白夜になる悪条件にも関わらず1973年に『ニュージェネラルカタログ』(NGC)にない微光銀河の目録『ウプサラ銀河カタログ』(UGC)を作成した。 アマチュア用としては日本特殊光学が有効口径16cm、F2.5、主鏡直径18cm、焦点距離400mmのNTP-16Bを販売していた。またセレストロンもアマチュア向けに数種販売していた。
※この「代表的なシュミット式望遠鏡」の解説は、「シュミット式望遠鏡」の解説の一部です。
「代表的なシュミット式望遠鏡」を含む「シュミット式望遠鏡」の記事については、「シュミット式望遠鏡」の概要を参照ください。
- 代表的なシュミット式望遠鏡のページへのリンク