他の汎用ロジックICファミリとの比較
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/08 04:49 UTC 版)
「Transistor-transistor logic」の記事における「他の汎用ロジックICファミリとの比較」の解説
詳細は「汎用ロジックIC」を参照 TTLデバイスは一般に等価なCMOSデバイスに比べて消費電力が大きいが、CMOSデバイスがクロック周波数を上げると消費電力が大きくなるのに対して、TTLではそれほど増加しない。ECLに比べると消費電力が少なく設計も容易だが、スイッチング性能は低い。性能と経済性を両立させるためにTTLとECLを混在させてシステムを構築することもあったが、両ファミリの間にレベルを変換するデバイスを必要とした。初期のCMOSデバイスは静電気の放電に対してTTLより弱かった。 TTLデバイスの出力構造により、出力インピーダンスがHI状態とLO状態で異なるため、伝送線の駆動には不向きである。そのため、ケーブルなどで信号を送る際には伝送線駆動のための専用デバイスで出力をバッファリングするのが一般的である。ECLは出力インピーダンスが対称的であり、このような欠点がない。 トーテムポール構造の出力段の場合、上下のトランジスタが同時にONになる瞬間が存在し、電源からの電流がかなりのパルスとなって流れる。このパルスがIC間で影響を及ぼしあい、結果としてノイズマージンが低下し性能も低下する。TTLシステムでは1つか2つのICパッケージ毎にバイパスコンデンサを配置するのが一般的で、それによって電流パルスが他のチップの電源電圧を瞬間的に低下させないようにしている。 いくつかの製造業者は、TTL互換の入出力レベルのCMOSロジックICを販売しており、ピン配置などもTTLと合わせていることが多い。例えば74HCTシリーズはCMOSテクノロジーを使い、バイポーラの74シリーズの部品と置換可能である。
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