人が及ぼした影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 01:50 UTC 版)
カカポが減少した最初の要因は、1000年前の人間の到着だった。ポリネシアからのマオリ人は食物のために、または皮膚と羽毛を目当てにカカポを捜しだした。そして、それは豪華なケープになった。彼らも、耳飾りとして乾燥したカカポの頭を使った。その抵抗しないおとなしい性質と強烈なにおいと、危険に直面するとうずくまる習性で、カカポはマオリ人のもちこんだイヌの格好の餌食になった。また、彼らの卵とひなは、マオリ人がニュージーランドに持ちこんだポリネシアネズミによって減少に拍車がかかった。さらにまた、マオリ人が植生を計画的に整頓したことが、カカポが住むのに適した範囲を減らした。ヨーロッパ人が到着する頃には、島の多くの地域で絶滅していた。 1840年代から、ヨーロッパからの白人系移民は耕作と放牧のために膨大な土地を収容した。そして、さらにカカポとその生息地を危うくした。彼らもネコ、イタチ、クマネズミなど、それまでをはるかに上回る多くの種類・数の哺乳類の捕食者を持ちこんだ。これらは若い個体と成体のカカポを捕食した。大英博物館のジョージ・グレイが1845年に皮革標本をもとに記載するまで、ヨーロッパ人はカカポについてほとんど何も知らなかった。マオリ人のように、初期のヨーロッパの開拓者と飼っていたイヌはカカポを食べた。1800年代後期に、カカポは科学的な好奇の対象として有名になり、動物園、博物館、またはコレクターのために捕獲、もしくは捕殺されていった。大部分の捕獲個体は数ヶ月以内に死亡した。少なくとも1870年代から、コレクターはカカポが個体数を減らし絶滅しつつあることを知っていた。だが、彼らの関心は絶滅する前にカカポを蒐集することに向けられていた。 1880年代に、ウサギの数を減らそうとして、シロテン、フェレットなどのイタチ類がヨーロッパから移入され、ニュージーランドでかなり放された。彼らも、カカポを含む多くのニュージーランドの固有種に重大な脅威を与えた。他の帰化動物(例えば導入されたシカ)は、またカカポと食物を争って、若干の植物種の絶滅を引き起こした。
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