主なリスクについて
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/23 08:19 UTC 版)
「外国為替証拠金取引」の記事における「主なリスクについて」の解説
以下のようなリスクが指摘されている。 相場変動リスク 為替レートの変動がある以上、利益が期待できる反面、損失を受ける場合がある。証拠金の何倍もの取引を行うことができるため、損失が預託した証拠金を超え、さらなる証拠金を請求されることもある。また、2015年1月15日のスイスフラン絡みの取引のように急激な変動による本来の想定されるロスカットの値段を大幅に超す値段でのロスカット処理が行わなわれ、2016年6月23日のイギリスの欧州連合離脱是非を問う国民投票の結果、スターリング・ポンドの急激な変動は、損失が預託した証拠金を超え、投機家が破産に至るケースもある。 流動性リスク 外国為替は1日約300兆円取引されているが、短期間に大量の注文を出した際は、希望した金額で取引が成立しないリスクがある。又、経済指標の発表時や、要人の発表などによる流動性の低下により、相応にスプレッドが拡大することがある。 システムリスク インターネットなどのシステムを通じて取引を行う際のリスクである。つまり、取引業者によっては、毎朝、スワップポイントをつけるタイミングで、メンテナンスを行う取引業者がある。そして、その際、その時間帯に、損切りの逆指値も自動ロスカットの処理も行わない取引業者がある。そのため、その時間帯に巨額の損失が発生する可能性がある。場合によっては、自動ロスカットが効かなかったため、追証となることもある。このような取引業者でデイトレード以外を行う場合は注意が必要である。取引業者のサーバダウン、回線のトラブル、停電等で思う様に取引ができないリスクがある。 信用リスク くりっく365や大証FXを除き、業者が破綻などをすれば顧客も損失を被るおそれがある。例えば、顧客から委託された証拠金を、自社の資産とは別勘定で信託銀行に信託分別管理するといった保全管理をしていない業者の場合、たとえ分別管理されていても、業者が破産手続を行った場合、破産法上の一般破産債権に分類される危険性に晒され、破綻した際には預託していた証拠金がまともに戻ることは期待できない。 エフエックス札幌という業者では、顧客が持っているポジションが強制清算されて、かつ証拠金が返金されない事態が発生している。業者によって証拠金の(保全)管理方法が異なるので、約款などで確認する必要がある。また、一部分の信託保全か100%信託保全かどうか、どこの銀行に信託保全しているかも確認する必要がある。また、イニシア・スター証券では、使い込みによる違法な信託保全すべき資金の不足が発生した事例もあり、信託保全方式は結局のところ業者のモラルに頼っているところが大きい。又、国内において業者の支払不能対策保険契約の対策を行っている業者は確認されてなく、証券会社業界や商品取引員業界に存在する業界の投資家保護基金がない。また、業者が破綻せずとも、当該FXサービスから撤退・サービス提供を中止することがある。この場合、投資家が未決済ポジションの決済を迫られることがある。このリスクは大証FXなどの取引所FXでもなおある。
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