中合からの独立
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 04:00 UTC 版)
酒田市の繁華街である「中町」の中核店舗として、そして山形県庄内地方唯一の百貨店として営業していたが、1997年(平成9年)には売上高53億円を記録したのをピークに、ジャスコ酒田南店(現:イオン酒田南店)やイオンモール三川などの郊外型大型店との競合や、リーマン・ショック以降の不況による消費低迷で売上が年々減少。ダイエーグループにおける業績悪化も、「中合清水屋店」の業績悪化に拍車をかけた。 2009年(平成21年)には前年比9.9%減の25.61億円と半分以下に落ち込み、5年連続で経常損失を計上した。その後2011年(平成23年)1月6日、今後も改善が見込めないことを理由に、2012年(平成24年)2月を以て中合が撤退することを表明した。 この発表を受け、2011年(平成23年)1月17日には市・県・商工会議所・地元商店街などからなる「中合清水屋店緊急対策協議会」が設立され、不動産管理会社「マリーン5」を支援して営業継続の道を探ることとなり、日本大学文理学部の仲川秀樹教授らによる「百貨店の重要性と存在価値」をテーマにしたシンポジウム「2011年中町シンポジウム」の開催やフィールドワークなど、様々な支援が行われた。 そして、中合清水屋の入居するセントラルビルの管理会社である株式会社マリーン5が、2011年(平成23年)6月に株式会社マリーン5清水屋に改称。 そのうえで、2012年(平成24年)2月28日、マリーン5清水屋が同年2月23日に中合と部分譲渡契約を結び、営業を引き継ぐことを正式に発表した。 元々中合は撤退後も店舗を残す方向で考えていたことも手伝い、社員80名中73名を引き継ぐなど従業者数も約250名+新規雇用者4名で、テナント23店も1店を除いて引き続き営業するほか、インショップ形式で展開するアパレル業者などもほぼ全てが営業するなど既存の店舗を最大限引き継ぐ形となった。マリーン5清水屋の新社長には旧:清水屋出身で、取締役などを歴任した成沢五一が就任した他、地元企業も株主に名を連ねた。 同年2月29日に「中合清水屋店」としての営業を終了後、3月1日 - 3月4日までの4日間の休業中にレジなどを入れ替え、3月5日には「マリーン5清水屋」として再出発した。再オープン後も引き続き売り場改装などが継続された後、3月23日にプレオープンとしてテープカットなどのセレモニーを行った。10月3日には半年以上に渡る改装を終えてグランドオープンを迎えた。 その後、2020年(令和2年)1月27日には百貨店協会に加盟していた「大沼」が破産申請を行って閉店したことにより、山形県内では百貨店を名乗る唯一の商業施設となった。
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