三重県での事業
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 16:45 UTC 版)
三重県でのガス事業は、津電灯の事業を引き継いだことにより1922年5月の三重合同電気設立時より始められた。供給区域は津市内で、津電灯時代の1912年(大正元年)10月に開業、三重合同電気発足後は同社津ガス製造所として事業が継続されていた。その後、宇治山田市(現・伊勢市)に宇治山田ガス製造所を設置し、1928年(昭和3年)11月3日より同市内でのガス供給も開始している。 三重県内では、東邦電力傘下の東邦瓦斯(東邦ガス)も四日市市内にてガス事業を経営していた。経営合理化を図るため県内3都市の事業を統合することとなり、1929年(昭和4年)より新会社設立の準備に着手。翌1930年(昭和5年)8月1日に合同瓦斯株式会社(合同ガス、資本金100万円)が発足し、合同電気は兼営ガス事業、東邦瓦斯は四日市市内のガス事業をそれぞれ同社に譲渡した。ただし合同電気は三重県内のすべてのガス事業を譲渡してはおらず、松阪町(1933年市制施行し松阪市)でのガス事業は直営のまま残った。これは、合同電気と合同瓦斯発起人との間に事業譲渡仮契約が締結された1929年6月の段階では、松阪町におけるガス事業の許認可手続きが終結していなかったためである。1929年12月20日より松阪町でのガス供給が合同電気の手で開始され、合同瓦斯の設立後は同社への経営委託という形が採られた。 東邦電力と合同電気の合併後、東邦電力は1937年(昭和12年)9月1日付で経営を委託していた松阪市におけるガス事業を正式に合同瓦斯へと譲渡した。また合同電気が所有していた合同瓦斯の株式1万1330株を東邦瓦斯系列の東邦瓦斯証券に売却し、合同瓦斯を東邦瓦斯の傘下へと移した。以降、合同瓦斯は東邦瓦斯グループの企業として三重県内でガス事業を営んだが、2003年(平成15年)になって東邦瓦斯に吸収されている。
※この「三重県での事業」の解説は、「合同電気」の解説の一部です。
「三重県での事業」を含む「合同電気」の記事については、「合同電気」の概要を参照ください。
- 三重県での事業のページへのリンク