万葉集巻第十八とは? わかりやすく解説

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万葉集巻第十八(金沢文庫本)

主名称: 万葉集巻第十八(金沢文庫本
指定番号 2529
枝番 00
指定年月日 2003.05.29(平成15.05.29)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 書跡・典籍
ト書
員数 1帖
時代区分 鎌倉
年代
検索年代
解説文:  『万葉集』奈良時代編集され最古歌集で、仁徳天皇詠歌より天平宝字三年七五九)に至る長歌短歌旋頭歌など四五〇〇余首を収録し二〇からなる
 本書は、近時冷泉家時雨亭文庫にて発見されたもので、古筆上に「金沢文庫本万葉集」と称されるものにあたるが、冷泉家帰した経緯は明らかではない。
 本書体裁は、綴葉装冊子本で縦三三・五センチメートル、横二五・六センチメートル大型冊子本である。地染紙の後補表紙付し題簽に「萬葉集巻第十八」と墨書する。料紙には上質楮紙打紙用い金泥匡郭施し、半八行、およそ一七字に正真名【まな】で書写され、首・尾題に「萬葉集巻第十八」と記す完本である。
 一丁(表)から五丁(表)に「田邊福麿四首」より「大伴家持一首」までの標目記し六丁(表)から四〇三二番「奈呉宇美【なこのうみ】」より四一三八番「夜夫奈美能【やふなみの】」に至る短歌七首長歌一〇首、計一〇七首収める題詞歌より二、三低く書き真名書の右脇には、墨、青、三種訓点を記す。この三種訓点は、仙覚一二〇三~寂年未詳)の校勘にかかる「文永三年本」(新点本)を踏襲しており、墨書古点次点青書仙覚による古点次点の改訓、朱書仙覚による新点示している。また、尊圓親王筆」と墨書した付箋があり、他の「金沢文庫本」と同様に青蓮院門跡尊円(一二九八~一三五六)の筆と伝えられる書写奥書はなく、その書風よりみて鎌倉時代中期写本認められるものの、尊円筆とは断定できない
 「金沢文庫本万葉集」の現存の諸巻は、巻第一九・十九巻子本、巻第七十二十四断簡知られるが、本書は本来の綴葉装冊子本の姿を今に伝え唯一の古写本としてきわめて貴重であり、また新出写本として『万葉集』研究上にも価値が高い。



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