ロールス・ロイス/スネクマ オリンパス 593 (コンコルド)
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短期間であればツポレフ Tu-144の例もあるが、コンコルドの商業飛行が唯一のアフターバーナーを使用する民間航空機の長期運行事例である。オリンパス 593エンジンの開発は1964年に始まった。TSR2爆撃機用として開発していたオリンパス320エンジンを元にブリストル・シドレーとスネクマが共同で開発を進める事になった。1966年にブリストル・シドレーはロールス・ロイスに吸収され、ロールス・ロイスが英国側のパートナーになった。基本的な構造は同じだが、多くの点で改良された。 重要度の高い要素 – 燃料消費 圧縮比 重量/大きさ タービン入り口温度 オリンパス 320のアフターバーナーセクションは(初期のジェットエンジンが皆そうであったように)エンジン本体よりも長かった。推力は30,610 lbf (136 kN)。可変式排気ノズルは2つの虹彩型のノズルであった。エンジン出力に応じて変える事が出来た。超音速飛行時に衝撃波の影響の為、オリンパス 593のエンジンのサージングを誘発し破損を招くおそれがあった。そのため、可変式吸気口が設けられており、飛行速度に応じて変える事が出来た。吸気口で衝撃波が発生していても、流入空気は亜音速まで減速されエンジンに送られた。エンジンナセルのカバーが開閉する事により空気を取り入れ排気と混ぜて同時にエンジンの冷却も行う構造になっていた。これはTSR2でも同様の構造だった。 1966年、オリンパス593最初の可変排気装置の試験をフランスのMelun-Villarocheで行った。飛行試験はアブロ バルカンに懸架して行われた。バルカンの速度はマッハ0.98(1,200 km/h)でこの時の推力は35,190 lbf (157 kN)に達した。 1967年4月にオリンパス 593はフランスのAndre Turcat高空模擬試験装置で試験された。1968年1月にはバルカン試験機での試験は100時間を記録して、可変排気口が組み込まれてコンコルド試作機の飛行準備が整った。 1969年3月2日15時40分コンコルド試作機001は飛行した。主任テストパイロットAndre Turcatの操縦により1.4km滑走して時速380kmで離陸した。
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