ルミネ立ち退き問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/10 08:58 UTC 版)
「ビア&カフェBERG」の記事における「ルミネ立ち退き問題」の解説
「ルミネエスト新宿」および「ルミネ」も参照 ベルクが入居する「マイシティ」を所有・運営していた株式会社新宿ステーションビルディングは、1987年の国鉄分割民営化を経て、2006年4月にJR東日本グループの株式会社ルミネ(以下「ルミネ」)に吸収合併された。マイシティは「ルミネエスト新宿」に改称し、ルミネは店舗のリニューアルを進めていった。 翌2007年、ベルクはルミネから立ち退きを要求された。これに対してベルクは拒否し、立ち退き要求に反対する署名運動が立ち上げられ、半年間で約9,000人の署名を集めた。 2007年2月、ルミネはベルクに対し、借家契約を「期間の定めのあるもの」から定期借家契約に変更するように要望した(定期借地権および借地借家法の該当節も参照)。 ベルクは契約変更を拒否したが。この際にベルクを含む4店舗を除いた200以上のテナントが、ルミネの要求に応じて定期借家契約に変更したと井野は語っている。その後、ルミネはベルクに対して立ち退きを要求。2007年11月、公式ウェブサイトと店内で配布しているミニコミ「ベルク通信」上で立ち退きを要求された事実を公表した。 ルミネからの立ち退き要求を知った常連客などが、応援のためのウェブサイト「LOVE! BERG!」を立ち上げた。2008年1月に井野が店内に署名箱を設置すると、営業継続を求める署名は1か月半で5,000人、半年で1万人を超えた(半年で9,000人とする記事も存在する)。この署名は2008年9月末までにルミネ側に提出された。 2008年9月末付でルミネ側はベルクに対し、現契約が切れる2009年3月末までに退店することを命じる文書を送付。その文書には、退店しなかった場合には賃貸料を大幅に値上げする旨の一文も付記されていた。副店長の迫川は、年内に新たに集まった署名を再度提出した。また井野は裁判に持ち込むのではなく、ルミネ側に「理解してもらう努力をする」との意向を示した。 この件については、ルミネ側から話し合いしたいとの申し出が再三あったものの、井野は「言った言わないになるので文書でやりとりしたい」と話し合いを拒否していたが、結局その後、ルミネとの話し合いの場に副店長の迫川と社員1名を出席させた(店長の井野は出席していない)。ルミネ側からは退店勧告の3月末の期日を「遺憾ながら」延期し、倍近い賃料値上げ要求については幾分値下げする旨の譲歩案があった。井野によれば、この部分的変更についてルミネ担当者は「お客様の声があったから」と強調したという。 この問題は国会でも取り上げられ、2010年10月に開かれた参議院法務委員会における中村哲治(当時は民主党所属)の質問に対し、当時の民主党政権下で大臣政務官であった黒岩宇洋は、「借地借家法上、借主がこれに応じなければならないという旨を定めた規定はございませんので、義務はなし」と答弁している。 ルミネからは2010年9月にも、契約解除と2011年3月末までの退店要求通知がなされたが、2012年9月にはルミネからの通知が届かなかった。ルミネとベルクの契約期限は2013年3月末までであり、契約を終了させるには半年前である2012年9月にベルクへ通知する必要があるが、通知がないため、2年後の2015年3月末まで契約が自動更新されたこととなった。 2021年12月現在、ルミネエスト新宿においてベルクの営業は継続されている。
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