リシア輝石とは? わかりやすく解説

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リチア‐きせき【リチア輝石】

読み方:りちあきせき

輝石一種ペグマタイトから産しリチウム原料となるほか、透明で美しいものは宝石とされる。リシア輝石。


リシア輝石

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/29 04:02 UTC 版)

リシア輝石
リシア輝石
分類 ケイ酸塩鉱物 (イノケイ酸塩鉱物)
化学式 LiAlSi2O6
結晶系 単斜晶系
へき開 二方向に完全
モース硬度 6.5 - 7
光沢 ガラス光沢
透明薄紫
条痕 無色
比重 3.16 - 3.20
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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リシア輝石(リシアきせき、spodumene、スポジュメンリチア輝石[1])とは、ペグマタイトから産出されるペグマタイト鉱物の一種(ケイ酸塩鉱物)であり、リチウムアルミニウムを含む単斜輝石

成分

化学組成は LiAlSi2O6不純物アルミニウム原子置換されることにより様々な色を示す。モース硬度は 6.5 - 7 、比重は 3.16 - 3.20。

産出地

ブラジルアメリカ合衆国ノースカロライナ州カリフォルニア州マダガスカルアフガニスタンパキスタンなど。

用途

工業的には、リチウム電池などでリチウムの使用量が増大しているため、リシア輝石はそのリチウム資源として重要視されている。また、宝石としても扱われる。宝石については下記を参照。

宝石

美しい色のリシア輝石は、カットされたものが宝石として扱われる。傾向として色付きの物が人気が高いが、無色のものでもカットされ販売されている。

特徴

桃色の彩色はマンガンイオンに、緑色の彩色はクロムイオンの色中心、または鉄イオンとマンガンイオンにそれぞれ起因し、黄色の彩色は未知の構造による色中心であり、一部の石はシャトヤンシーを示す。宝石として扱う場合、割れやすいので加工や取り扱いには十分な注意が必要。また、色中心による着色のものは退色性があり、光に対しても特別な配慮を要する。

種類

桃色や紫色のものはクンツァイト (kunzite) 、黄緑色や緑色のものはヒデナイト (hiddenite) 、黄色のものはトリフェイン (triphane) という。

産出地

主な産地はブラジルアメリカ合衆国カナダメキシコロシア連邦スウェーデンオーストラリアアフガニスタンパキスタンなど。

その他

トリフェーンはブラジルで1877年に、ヒデナイトはアメリカで1879年に、クンツァイトは1902年にそれぞれ発見された。トリフェインという名前はギリシャ語三つの顔を意味し、ヒデナイトは、アメリカの鉱物学者であるウイリアム・アール・ヒデンに、クンツァイトは、同じくアメリカの宝石学者であるジョージ・フレデリック・クンツに因む。

脚注

  1. ^ 文部省編 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年、ISBN 4-8181-8401-2J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター)。

参考文献

関連項目

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