ヨーロッパとアメリカにおける浸透
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 14:19 UTC 版)
「むすんでひらいて」の記事における「ヨーロッパとアメリカにおける浸透」の解説
フランスのジャン=ジャック・ルソーが作曲した原曲は、1752年10月18日にルイ15世の前で公演された後、1753年3月1日より一般公開されたオペラ「村の占い師」(fr:Le Devin du village)において、第8場のパントマイム劇で用いられた曲だという。しかし、大まかに似ている程度で、旋律が完全一致しているわけではない。 イギリスの音楽家チャールズ・ジェームズは1766年のロンドン公演のために「村の占い師」を翻訳したイギリス版オペラ"The Cunning Man"を執筆した。一方、1775年にはルソーの曲をもとにした「ルソーの新ロマンス」が作曲されている(作曲者不明)。このどちらが元歌となって、1788年にチャールズ・ジェームズ作曲の「メリッサ」(Melissa)という別れを歌うラブソングになった。 その後、日本の古い資料にも原曲としての記録がある「ルソーの夢」("Rousseau's Dream")に改編された。「ルソーの夢」の最古記録はドイツ系イギリス人音楽家ヨハン・バプティスト・クラーマーが作曲した変奏曲である。この変奏曲の楽譜は1812年にイギリスで発行され、フランス、ドイツでも人気があった。 一方でこのメロディーはイギリスにおいてキリスト教の賛美歌として改編される。最もよく知られたバージョンは賛美歌「グリーンヴィル」("Greenville")というタイトルであり、この賛美歌の旋律は、後の「むすんでひらいて」と同一である。アメリカ合衆国では同時期にアメリカ民謡「ローディーおばさんに言いに行っといで」となった。この題名の中にあるおばさんの名前Rhodyは、Rody、Rhodie、Nancy、Tabbieなどさまざまな種類が存在する。"Old grey goose is dead"という別名もある。但し、この歌の旋律は、賛美歌「グリーンヴィル」の冒頭4小節を繰り返すだけで、その5小節目以降の旋律は現れない。欧米にはこの他にも異なる歌曲が存在する。
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