モリヌークス問題
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モリヌークス問題(モリヌークスもんだい、Molyneux's Problem)は、哲学上の未解決問題の一つ。弁護士で光学研究の専門家でもあるウィリアム・モリノー(モリヌークス[1])(1656-1698)がジョン・ロックに宛てた書簡の中で示した疑問で、触覚・視覚による認識の違いと経験についての問いである。
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モリヌークス問題
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「哲学上の未解決問題」の記事における「モリヌークス問題」の解説
詳細は「モリヌークス問題」を参照 モリヌークス問題は、ウィリアム・モリノーが17世紀にジョン・ロックに提起した、「もし、盲目に生まれ、触れば立方体と球の接触を区別することができる人物の目が見えるようになったとして、彼はすぐに、それらに触れる前に、どれが立方体で、どれが球なのかを見分けることができるか」という疑問にまでさかのぼる。この問題は、認識論と心の哲学の根本的な問題を提起し、ロックが人間理解に関する彼のエッセイの第2版に収録したことで、広く議論の対象となった。 同様の問題は、12世紀初めにイブン・トファイル(アブバーケル)によって、彼の哲学小説、「ヤクザーンの子ハイイ」(羅:Philosophus Autodidactus)でも取り上げられた。なお、こちらの問題は、主に形ではなく色を扱ったバージョンになっている。 現代科学は、制御環境下でこの問題を検証するために必要な手段を有しているかもしれない。先天性失明から視力を回復した人間を被験者とした研究から、この問題に対するある種の解答が与えられる。ある研究では、被験者は触ったことのある物体と視覚的な外観に直ちには結びつけることができず、徐々に、数日または数ヶ月の期間を経なければ、能力を発達させられなかった。これは、この問題がもはや哲学の未解決問題ではないかもしれないことを示している。
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