モニタリングと国際標準比(INR)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/10 21:47 UTC 版)
「ワルファリン」の記事における「モニタリングと国際標準比(INR)」の解説
血液凝固系に関する検査方法において、国際血栓止血学会の科学標準化委員会におけるトロンボプラスチン製剤の標準化により、動物あるいはヒト由来原材料を利用したPT測定のINR表記が普及してきている。PT測定による単位としてのINR表記であり、PT-INR測定法という検査方法ではないことに留意すべきである。また、INR(International Normalized Ratio)という単位をInhibition Ratioと間違った記述で報告されている日本での論文があるので、決して間違ってはいけない。 一方、日本、北欧やオーストリアなどの欧州では、トロンボテストによるモニタリングが検査法として利用されている。その理由は、モニタリングする検査薬の測定精度という観点で、トロンボテストの方がPT測定法よりも、投与によって生ずるビタミンK依存性凝固タンパク質(第II因子、第VII因子、第X因子)を正確に測定できるというアッセイ原理になっているからである。PT測定は、第II因子、第VII因子、第X因子だけではなく、フィブリノゲン(第I因子)の検査値(健常人200 - 400mg/dL)および第V因子の検査値やその影響を含めた凝固活性としてINRに影響を及ぼすことを考慮する必要がある。なお、トロンボテストは、PT検査の欠点を補った改良された定量性の高い血液凝固検査法である。 (引用)家庭の医学(第13版)時事通信社 細田瑳一ら監修[要検証 – ノート] PT-INRとTT(%)の関係は一般的に以下となる。 PT-INR 2.0 = TT 17% PT-INR 3.0 = TT 9%
※この「モニタリングと国際標準比(INR)」の解説は、「ワルファリン」の解説の一部です。
「モニタリングと国際標準比(INR)」を含む「ワルファリン」の記事については、「ワルファリン」の概要を参照ください。
- モニタリングと国際標準比のページへのリンク