メスメル
メスマー
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/02 05:42 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動メスマー(Messmer, Mesmer)は、ドイツ系の姓。メスメルとも表記される。
- マガリ・メスマー - スイスのトライアスロン選手。
- フランツ・アントン・メスメル(メスマー) - ドイツの医師。動物磁気説(メスメリズム)の提唱者。
- ピエール・メスメル - フランスの政治家。第五共和政の第5代首相。
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メスメル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/08 10:18 UTC 版)
詳細は「動物磁気説」を参照 フランツ・アントン・メスメル(1734 - 1815)は、フランスのパリで動物磁気催眠治療法(動物磁気療法、メスメリズム)によって一大センセーションを巻き起こしたオーストリアの医師である。動物磁気催眠治療法は、のちに催眠術となった。18世紀のヨーロッパでは、「岩石磁気」、「宇宙磁気」、「惑星磁気」という3種類の磁気力が存在すると考えられていた。メスメルは、これらの他に、人間や動物の体を動かす4つ目の磁気力があると考え、「動物磁気」(animal magnetism) と呼んだ。この名称は、animal の語源であるラテン語の animus(アニムス)に由来する。animus は、英語で breath(「生命、呼気」)を意味し、メスメルは「生命、呼気」を持つすべての生き物は「動物磁気」の力を持つと考え、動物磁気は磁気を帯びた流体であり、電気や引力のような物理的な力であるとした。 メスメルは動物磁気の不均衡によって病気になると考え、これを操作して病気を治療しようと試みた。当時は、原始的な精神療法が次第に精神分析に変わっていき、信仰治療がキリスト教科学に合流し、古代の迷信が心霊主義や超心理学と融合するあたりに位置していた。動物磁気は、ヨーロッパの自然魔術の文脈につながるものであり、魔術的な仮想実体と物理的な実体の両方の要素を併せ持つものである。メスメルは動物磁気催眠治療法で多くの患者を治療し、パリの世論は、メスメルを偉大な医師・科学者と見るものと、動物磁気は疑似科学であり、彼はいかさま医師であると考える者に二分された。1784年の科学アカデミーの調査で、動物磁気が存在する証拠はないとの結論に達し、この療法は下火となったが、催眠研究の端緒となった。19世紀には、メスメリズム(動物磁気説)によって、すでに人間の無意識の現象が発見されていたのである。メスメリズムまたは催眠術でトランス状態となった被験者が見せる超常現象は、のちの心霊主義で霊媒が演じる心霊現象に似た点も多い。 メスメリズムは1843年頃に、人間の性格や能力は脳の器官に基づいており、頭蓋の形状からそれを判断できるという骨相学と合体して「骨相メスメリズム」となり、心霊主義と融合した。骨相学は現在では疑似科学であるが、当時は真正の科学であった。
※この「メスメル」の解説は、「心霊主義」の解説の一部です。
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