ベータテスト時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/10 18:30 UTC 版)
カリフォルニア州ロングビーチにある小さなオフィスで、Mayfieldは小さな開発部隊を率いて「Jarvis Island」という仮想世界を舞台にするZwiftの最初のバージョンを完成させた。「Jarvis Island(ジャーヴィス島)」は太平洋に実在する無人島で、Zwiftで走行したデータがStravaにアップロードされると、ジャーヴィス島のGPS座標を走ったように見える仕組みであった。 この仮想世界は4.9kmの短いコースを持ち、海岸のヨットハーバーと巨大な木の生える森林を結ぶ非常に小さいマップだった。海岸のヨットハーバーにはイタリア風の建物が建ち並び(のちにワトピアに同様の建物が移植された)、ヨットやヤシの木が並ぶ風景だった。なお現実のジャーヴィス島の景色とはまったく異なっている。これはJon MayfieldがSlowtwitchに投稿したプログラムとの共通点が多かった。コースは比較的平坦で、二つの非常に短い上り坂があり、時計周り、反時計周りそれぞれの方向に走ることができた。ベータ時代にすでに、ラップリーダージャージやKOMジャージ、スプリントジャージなどの機能や、ドラフティングの空力といった要素が実装されていた。 2014年9月30日にZwiftはこのプログラムをクローズドベータとして開始した。初期にはWahoo KICKRといったスマートトレーナーのユーザーが主にこのクローズドベータプログラムに招待された。1000人のベータテスター募集に13000人ほどの応募があったとされる。 Zwiftはピナレロ, RaphaやWahooなどの企業との提携を発表し、ロンドン、ニューヨーク、サンフランシスコなどのRapha店舗で積極的に広報活動を行っていた。 2015年1月にZwiftはオープンベータに移行すると発表した。この頃には約23000人がベータ参加を申請していた。実際に申請した全員が招待されるようになったのは2015年2月頃。この頃Mac OS用のZwiftクライアントの開発が進められていた。 2015年4月22日、Zwiftは、新マップであるワトピアへの「引っ越し」を発表し、Jarvis Islandマップの提供を終了した。初期のZwiftベータテスター達は、Jarvis Islandのマップに郷愁を感じており、コミュニティで時折Jarvis Islandの復活を望む声が聞かれる。Zwift Inc.はJarvis Islandの復活について態度を明らかにしていない。 2015年9月3日、リッチモンド世界選手権自転車競技大会ロードレースの開催に合わせて、同コースがZwiftにも実装された。 2015年10月30日、Zwiftは月額10ドルの正式サービスに移行し、ベータテストが正式に終了した。
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