ベータテスト以前
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/10 18:30 UTC 版)
2012~2013年、創設者の Eric Min は Alarik Myrinと共に10年以上手掛けていたエネルギー取引企業 Sakonnet Technology を売却して以降、次のビジネスの構想を練っていた。Eric Minは有能なアマチュアサイクリストで、Sakonnet時代にはニューヨークのサイクリングクラブ CRCA を後援していた。しかし「自己の感情でビジネスをすると失敗する」という持論から、サイクリングビジネスへの参入は検討していなかった。 Eric Minは当時ロンドン中心部在住で、場所と時間の制約から常にローラー台でトレーニングしており、その退屈さに常に不満を持っていた。またこの退屈さは「ソーシャル化」で解決できると考えていた。Minは、自分の兄に「自分の知っている分野でビジネスをするべきだ」と説得され、考えを変えてサイクリング分野への参入を決意した。Alarik Myrinもこの説得に加わった。Minは Scott Bargerと共に欧州の自転車ブランドと協議を重ね、「ソーシャル化」がビジネスになるとの確信を得た。 2012年4月、Jon Mayfield はSlowtwitchに趣味のプログラムを投稿した。Mayfieldは15年間ゲーム業界でグラフィックスに関する仕事をしており、平日の夜や週末の時間を使ってこのプログラムを趣味で開発していた。Mayfieldは「トレーニングを飽きなくしたい(To make training less dull)」と考えており、この自作プログラムを使って、自身で2年間トレーニングしていた。このプログラムはセンサーが発するANT+の信号を読み取って画面に反映するだけでなく、後にZwiftが膨大なユーザー数を獲得するうえで最大の特色となる、「安価なローラー台とスピードセンサーの組み合わせから、ライダーの動力を推測する」という機能を備えていた。Mayfieldはこのプログラムを製品にしたいと考えていた。 このプログラムを見たEric Minは即座にMayfieldに連絡をとってロサンゼルスに飛び、MayfieldとともにZwiftビジネスを立ち上げることとなった。他にもこのプログラムに関するビジネスの提案はあったが、Mayfieldは全て断った。Mayfieldは初めてEric MinとScott Bergerに会って、プログラムをプレゼンするとき、心拍計を付けていた。Mayfieldの安静時心拍は40台なのに、立って説明しているだけで緊張のあまり心拍110以上まで上がったと回想している。 2014年1月、Eric MinとAlarik Myrinによる資本金35万ドルでZwift Inc.がスタートした。
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