プロセス計算用途
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 23:49 UTC 版)
「GE/PAC-4020」の記事における「プロセス計算用途」の解説
本機にて全ての制御機能を果たしている訳ではないため、計算機を使用しない場合でも原子炉の性能には殆ど影響が無いが、計算機による監視データの処理がなされていないため、炉心が性能限界に近い状態になる場合、より拘束された運転限界を設定して運転する。従って全負荷(定格出力100%の状態)においては計算機の使用が前提となり、計算機無しでは90~95%程度の出力が上限とされる。 当時、プロセス計算の機能として求められたのは概略下記であった。 性能計算 炉心性能計算炉心熱出力分布 炉心流量分布 限界出力密度と限界熱流束比 原子炉出力 プラント性能計算流量、熱効率、復水器、給水加熱器、炉心内平均ボイド率等 運転補助手段炉心モニタ:インコアモニタの走査を行って設定値と比較する。 制御棒反応度モニタ:制御棒価値ミニマイザの機能。 制御棒位置指示:制御棒の位置を記憶させておき、定期的にプリントアウトする。 各種接点信号作動順序記録:80点の接点信号変化を記録し、事故解析の参照資料として使用 事故記録:25点のアナログ入力をプラントトリップ前後5分間記憶 性能計算が必要な理由は欲しい状態量がそのままの形で計測できないため、中性子量などの情報から間接的に計算値を求めるためである。計算機システム全体に占める比率は計算機の記憶容量に対して炉心性能計算が約80%、プラント性能計算が約10%であるが、プラント性能計算はプラントからの入力点数が非常に多い特徴がある。
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