ブランド廃止とトヨタブランドへの統合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 02:12 UTC 版)
「サイオン」の記事における「ブランド廃止とトヨタブランドへの統合」の解説
当初は順調に販売台数を増やしていたサイオンブランド車は、ピークであった2006年には17万台を超えたものの、2015年には約5.6万台と大きく数を落とし、凋落が進んでいた。結果的にトヨタから資金調達をせざるをえなくなり、2016年2月3日にサイオンブランドの廃止が発表された。既に販売された車両はトヨタブランドの販売店でアフターサービスを行い、投入車種はトヨタブランドに切り替えていく方針とした。tCは2016年8月で完全にモデル廃止となる。 サイオンが失速した原因は、 ターゲット層の変化:若い購入客がサイオンのファッション性だけでなく実用性も求め始め、さらに彼らの両親世代と同様にトヨタのブランドイメージや品質、信頼性を評価するようになった トヨタ自身の変化:トヨタブランド車もダイナミックな外観や運転の楽しさを主張し始めており、特徴がサイオンと被るようになってきた という点にある。 このような経緯で廃止となったサイオンだが、「サイオン購入者全体の7割がトヨタ車の新規顧客となった」、「顧客の半数が35歳以下で、平均年齢は36歳」と、当初の目標である「若者のトヨタ離れを防ぐ」と言う観点から言えばその役割を果たしたと言え、ジェームス・レンツ米国トヨタCEOは「これはサイオンにとって、後退ではない。トヨタにとって、前進だ」と述べている。 2016年9月末を以って名実共にサイオンブランドはその使命を終了した。
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