ノリの緑斑病菌とは? わかりやすく解説

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ノリの緑斑病(緑変症)菌 [Micrococcus sp.,Pseudomonas sp.,Vibrio sp.]

 日本ノリ養殖場ではかなり古くから、ノリ(紅藻)の体が円形または半円形病変部を生じ、そこに穴があく"穴ぐされ病"とよばれる病気知られている。一方瀬戸内海(広島湾)のノリ養殖場で、穴ぐされ病に似ている病徴などが違う別の病気発生し(1968)、新たに"緑斑病"と名付けられた。また、有明海発生したノリの病気もこれに似ており"緑変症"と名づけられた。その後このような病気全国各地ノリ養殖場にも広がり、しばしば発生して問題になっている。この病気内湾ときには外洋でも有機物が多い富栄養環境で、西日本では11月から12月にかけて、とくに水温が高い時期あるいは降雨後や摘採後に多発する傾向がある。水質汚染によってノリの幼や成が傷を受けやすい状態になることが、この病気多発する間接的な原因であろう考えられている。
病徴初期には体に小さ赤錆(さび)色ないし淡紅色隆起した斑点現れ、やがて緑色斑点に変わる。さらに病気が進むと病巣部の周辺が鮮緑色になり内部白色になる。病巣部が流失する内部に孔があく。
原因としてある種海洋性粘菌(変形菌)や糸状細菌ロイコスリックス・ムコール(エビの鰓着生菌)も関係するようであるが、緑変症実験的にミクロコッカス属シュードモナス属ビブリオ属細菌同じよう病変をおこすと報告されている。しかし、環境要因とも関係してまだ不明な点が多い。なお、病葉体が緑色になるのは、紅素フィコエリスリンが消滅し葉緑素クロロフィルが残るからであろう考えられている。




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