ニュー・ジャーマン・シネマとは? わかりやすく解説

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ニュー・ジャーマン・シネマ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 13:27 UTC 版)

ドイツの映画」の記事における「ニュー・ジャーマン・シネマ」の解説

ドイツにおける芸術映画停滞対抗するように、1962年2月28日、ある一群若手映画監督達が「オーバーハウゼン宣言」(Oberhausen Manifesto)を発表したメンバーであったアレクサンダー・クルーゲ、エドガー・ライツ、ペーター・シャモーニーなどは"Der alte Film ist tot. Wir glauben an den neuen." ("古い映画死んだ。我々は新し映画信じる。)と宣言したフォルカー・シュレンドルフヴェルナー・ヘルツォークジャン=マリー・ストローブヴィム・ヴェンダースハンス・ユルゲン・ジーバーベルクライナー・ヴェルナー・ファスビンダーなどの若手監督もこの宣言同調し既存映画産業否定し商業的に成功する作品というよりも、芸術性重きを置いた新しドイツ映画作り上げる活動始めた1965年資金面でニュー・ジャーマン・シネマを支援するために内務省の下にKuratorium Junger Deutscher Film (Young German Film Committee)が設立された。ニュー・ジャーマン・シネマの監督たちは既存スタジオ等と手を組むことを拒否していたため、テレビ局から資金提供を得ることが多かった。若い監督達はそういった環境の中でドキュメンタリーテレビシリーズ活躍していった。しかし、放送局は彼らの映画作品テレビで放映し、後に劇場公開するという形になってしまったため、興行的に見ると成功しなかった。 その状況1974年ドイツ公共放送連盟 (ARD)、第2ドイツテレビ (ZDF)、German Federal Film Boardといった主要なテレビ局の間でFilm-Fernseh-Abkommen (Film and Television Accord) が設定され変わっていく。この協定の元、映画作品テレビで放映されるのは劇場公開から24ヵ月となった一方ビデオやDVD公開の6ヵ月後に発売することが出来る。その結果、ニュー・ジャーマン・シネマの作品たちはテレビで放映される前に劇場上映され興行成績上げることが出来ようになった。 ニュー・ジャーマン・シネマの動きは、ヴァイマル共和政後期繁栄以来はじめてドイツ映画評価国際的に高めるものとなったクルーゲの『昨日からの別れ』(1966)、ヘルツォークの『アギーレ 神の怒り』(1972)、ファスビンダーの『Fear Eats the Soul』(1974)や『マリア・ブラウンの結婚』(1979)、ヴェンダースの『パリ、テキサス』(1984)は国際的に高い評価得た。こういった映像作家達は、ドイツ国内よりも海外でまず評価されることが多かった戦後ドイツ代表的な小説家であるハインリヒ・ベルギュンター・グラスなどの作品映画化され、『カタリーナ・ブルームの失われた名誉』(1975) (シュレンドルフとマルガレーテ・フォン・トロッタ共同監督) や『ブリキの太鼓』(1979) (シュレンドルフ監督)が製作された。特に『ブリキの太鼓』はドイツ映画として初めアカデミー外国語映画賞受賞したまた、ニュー・ジャーマン・シネマの時代には多く女性監督現れフォン・トロッタヘルマ・サンダース・ブラームスやヘルケ・ザンダーなどが活躍した

※この「ニュー・ジャーマン・シネマ」の解説は、「ドイツの映画」の解説の一部です。
「ニュー・ジャーマン・シネマ」を含む「ドイツの映画」の記事については、「ドイツの映画」の概要を参照ください。

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