ニューアカデミズムの定義や範囲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/18 01:39 UTC 版)
「ニュー・アカデミズム」の記事における「ニューアカデミズムの定義や範囲」の解説
ニューアカデミズムとは浅田彰、中沢新一の著作がベストセラーとなったことを受けて、1984年の朝日新聞の学芸欄で記者が「これまでの学問体系や秩序に挑戦する若い研究者の本」が「「新しい知」を求める若い世代の関心を集めている」状況を指して名付けた造語であり、厳密な定義のない用語である。 大澤聡は『現代日本の批評 1975-2001』においてニューアカデミズムを論じているが、期間で区切っており、1983年に『構造と力』、『チベットのモーツァルト』が異例の販売部数を記録して知のブームが起きて、四方田犬彦、細川周平ら若手がフックアップされていき、同時に、柄谷行人、蓮實重彦、山口昌男、栗本慎一郎ら先行世代もブームの圏内へとどんどん引きずりこまれていく状況をもってニューアカデミズムとしている。そして先行する山口昌男、中村雄二郎らが牽引した1970年代の知の状況をプレ・ニューアカ期と呼称している。ただ論の中に「狭義のニューアカ・ブームは、一九八三年から八六年の期間に相当する」という記述があり、広義の、もっと広い期間のニューアカデミズムがあるかの含みがある。 1986年のニューアカデミズムのブームの渦中に出版された概説書である小阪修平・竹田青嗣他著『わかりたいあなたのための現代思想・入門II―吉本隆明からポスト・モダンまで、時代の知の完全見取図!』は吉本隆明以後、浅田・中沢の登場までの日本の知的状況を「現代思想」として一体のものとして扱っている。
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