ディーン候補が先行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/30 01:31 UTC 版)
「2004年アメリカ合衆国大統領民主党予備選挙」の記事における「ディーン候補が先行」の解説
2003年6月、ディーン候補は、30万ドルを超える費用をかけて、2004年の選挙運動の最初のテレビ・コマーシャルを流した。機を同じくして正式に大統領への立候補を表明し、連邦選挙委員会に大統領選の選挙運動の届出を行った。同月下旬、リベラル派のウェブサイトが行ったオンラインでの民主党「予備選挙」(公式のものではない)を実施したところ、ディーン候補が44%、デニス・クシニッチ候補が24%、ジョン・ケリー候補が16%を獲得した。 7月には、2003年第二四半期の各候補の資金調達状況についての発表があった。ディーン候補は750万ドルを集め周囲を驚かせた。ジョン・ケリー候補は600万ドル、ジョン・エドワーズ候補とジョセフ・リーバーマン候補はそれぞれおよそ500万ドルを集めた。ディーン候補の資金調達が好調なのはインターネットを選挙運動に用いる革新的な手法によるところが大きかった。ディーン候補への寄付の大半は、「Deanites」またはより一般的に「Deaniacs」と呼ばれたディーン候補支持の個人からもたらされた。革新的なインターネットを利用した選挙運動は、ディーン候補を強く支持する草の根有権者を生み出し、それらの有権者はディーン候補が選挙運動を終了した後も、ディーン候補を強く支持していた。 2003年の秋までに、ディーン候補は、民主党大統領候補指名の明らかな有力候補(front-runner、先行候補)となり、ほとんどの世論調査で良い結果を残していた。知事時代に、実践的な中道的と一般に見られていたが、大統領選挙の選挙運動中に、ブッシュ政権の政策(とりわけイラク戦争)や、同僚の民主党員がイラク戦争に反対しなかったことを非難したことから、ポピュリスト的な性質があることも明らかになってきた。 保守的な評論家は、選挙運動中、ディーン候補の政治的立場は極端なリベラルであるとレッテルを貼った。しかし、長く堅実な財政抑制論者として知られていたディーン候補は、進歩的なバーモント州では穏健派とみなされていた。民主党のクシニッチ候補や独立系のラルフ・ネーダー候補を支持する多くの左翼評論家は、実際は、ディーン候補は社会的にはリベラルで、財政的には保守派というロックフェラー・リパブリカン(共和党穏健派的)であるとして非難した。
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