ディスコ・ブーム後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 00:07 UTC 版)
「フォー・シーズンズ」の記事における「ディスコ・ブーム後」の解説
『愛はまぼろし(Who Loves You )』のヒットでフォー・シーズンズの人気も再燃したが、1977年にワーナー・ブラザースからリリースされたアルバム『Helicon 』でフォー・シーズンズにとってもヴァリにとってもまた風向きが変わった。このアルバムからは『Down the Hall 』しかシングル・カットされず、なんとかHot 100に入るのみであった。イギリスでは『Down The Hall 』、『Rhapsody 』(ドン・チコーネが大部分を歌い、ヴァリがコーラスのハーモニーをリードするのみであった)の双方でヒットした。ヴァリはプライベート・ストック・レコードと離別し、ソロとしての活動が終わった。アルバム『Helicon 』でのリード・ヴォーカルはポルチとチコーネがほとんどを務め、ヴァリはリード・コーラスなどバッキング・ヴォーカルや間奏部分のリード・ヴォーカルを務めたが、2つのアカペラ部でのグループ・ハーモニーではひときわ目立っていた。このアルバムの収録曲ではゴーディオとパーカーの共作『I Believe in You 』の一部で唯一ヴァリがソロでヴォーカルを務めた。 1978年の映画史上最大のヒット・ミュージカルの1つである『グリース』の主題歌でヴァリのシングル『Grease 』が第1位となった一方、フォー・シーズンズのシングルは第40位にも入らなくなっていた。ヴァリもフォー・シーズンズも時々シングルやアルバムを発表していたが、『Grease 』以外は1994年に『1963年12月(あのすばらしき夜)(December, 1963 (Oh, What a Night) )』のダンス・リミックス・バージョンが上位に入ったのみであった。1981年1月、ワーナーは『Frankie Valli & the Four Seasons Reunited Live 』を発表した。ボブ・ゴーディオのプロデュースでヴァリの歌う『Spend The Night in Love 』および『Heaven Must Have Sent You (Here in The Night) 』のスタジオ収録を含む、コンサートのライヴ収録2枚組のアルバムであった。『Heaven Must Have Sent You (Here in The Night) 』はイギリスでシングル・カットされたがチャート入りせず、『Spend The Night in Love 』はアメリカでシングル・カットされHot 100に徐々に入っていったのみであった。 1984年、フォー・シーズンズ・パートナーシップ所有のレーベルであるFBIレコードから、長年待ち望まれていたフォー・シーズンズとザ・ビーチ・ボーイズのコラボレーション『East Meets West 』が発表された。しかしこのレコードの売り上げはそれほど伸びなかった。ディスコ時代のフォー・シーズンズの売り上げは上昇および下降していたが、元シュガーローフのジェリー・コーベッタが参加し6人組となったフォー・シーズンズは出入りの激しいメンバーの中でヴァリだけは常に在籍し続けコンサート・ツアーを行なうバンドとして人気があり続けた。ゴーディオは正式にメンバーではあるが、現在作曲、プロデュース、スタジオでの業務に限定している。1985年8月、MCAレコードはアルバム『Streetfighter 』を発表し、このアルバムから『Streetfighter 』、1957年のモノトーンズの『Book Of Love 』のポスト・ディスコ・バージョン・カヴァーでをシングル・カットした。1992年9月、MCA/カーブからアルバム『Hope + Glory 』を発表した。 2007年後半、ヴァリを含むフォー・シーズンズは北米ツアーを行なった。ツアーに付随し、2007年半ば、これまでのフォー・シーズンズの楽曲を網羅したCD3枚およびDVDがセットになった『...Jersey Beat... The Music Of Frankie Valli & the 4 Seasons 』がリリースされた。このアルバムのタイトルともなった『Jersey Beat 』はフォー・シーズンズを題材にし世界的に成功したブロードウェイ・ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』でも使用されている。 2008年、フォー・シーズンズの『Beggin' 』が1組だけでなく2組のミュージシャンにカヴァーされることとなった。ピロスキーはエレクトロ・リミックスを、マドコンはこの曲をベースにラップを発表した。マドコン版はイギリスのチャートで第5位となり、ヨーロッパ中でヒットした。この曲はアディダスの靴のテレビ・コマーシャル『Celebrate Originality 』で使用された。デイビッド・ベッカム、ラッセル・サイモンズ、ケヴィン・ガーネット、ミッシー・エリオット、ケイティ・ペリー、マーク・ゴンザレスが出演したこのコマーシャルはYoutubeでヒットした。2008年からフランキー・ヴァリはトッド・フォーニア、ブライアン・ブリガム、ブランドン・ブリガム、ランドン・ベアードの新生フォー・シーズンズと共に世界的なコンサート・ツアーを続けている。2014年にフランキー・ヴァリ&フォー・シーズンズとして初めての日本公演が実現した。2019年には「最後の来日公演」と銘打ったツアーが東京・大阪で行われた。
※この「ディスコ・ブーム後」の解説は、「フォー・シーズンズ」の解説の一部です。
「ディスコ・ブーム後」を含む「フォー・シーズンズ」の記事については、「フォー・シーズンズ」の概要を参照ください。
- ディスコ・ブーム後のページへのリンク