ティエント
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ティエント(西: tiento)は、15世紀中葉にスペインで生まれた音楽のジャンルである[1][2]。形式上はイングランド、ドイツ、ネーデルラントにおけるファンタジア、イタリアで創始されたリチェルカーレに類似する。語源はスペイン語の動詞tentar(触れる、誘う、試す)に由来し、当初はハープ、ビウエラ、チェンバロ、オルガンなどの独奏を指した。16世紀の終わり[3]までにはティエントは鍵盤楽器、とくにオルガン音楽の一分野を意味するようになった。フアン・カバニーリェスの時代に到るまでスペインのオルガン音楽の主要な様式であり、さまざまな変化形が発達した。また20世紀の多くの作曲家がティエントというタイトルで作曲している。
- 1 ティエントとは
- 2 ティエントの概要
ティエント
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「アントニオ・デ・カベソン」の記事における「ティエント」の解説
ティエントはイベリア半島で誕生したポリフォニー様式の器楽であり、tastar de corde(即興的な前奏)とリチェルカーレ(即興的前奏、後に発達して厳格な模倣対位法による作曲法)に関連づけられて来た。カベソン作の29のティエントが現存している。うち14曲がLibro de cifra nuevaに収められているが、これらはすべて長い音価で書かれており、模倣対位法と非模倣的な部分が交互に現れる。通常3ないし4つの主題があり、最初の主題がもっとも展開される。非模倣的な部分では頻繁に、拡張された2重奏、オスティナートに変化して行く動機といった、当時のこの分野としてはまれな技法が用いられている。別の12曲がObras de músicaに収められており、6曲は若い頃のもの、6曲は晩年のものである。初期の作品が多くの点でLibro de cifraに収められた作品に似る一方で、後期のティエントはより短い音価、より長く特徴的な主題を用いる傾向があり、多くの特徴がバロック音楽を先取りするものとなっている。
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