チャールズ・スターク・ドレイパー賞とは? わかりやすく解説

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チャールズ・スターク・ドレイパー賞

読み方:チャールズスタークドレイパーしょう
別名:ドレイパー賞ドレーパー賞チャールズ・スターク・ドレイパー・プライズ
英語:Charles Stark Draper PrizeDraper Prize

工学発展寄与した者を主な対象とする顕彰制度全米工学アカデミーNAE)が主催している。工学分野において世界的に権威ある賞とされており、「工学ノーベル賞」などと形容される場合もある。

チャールズ・スターク・ドレイパー賞の受賞者は、いずれも革新的技術開発・実用化してその後テクノロジー進展多大な影響もたらした評する値する人物である。第1回顕彰1989年行われ半導体集積回路IC)を発明したジャック・キルビーJack Kilby)、ロバート・ノイスRobert Noyce)の両名授与された。

歴代の受賞者たちが開発した技術には、通信衛星光ファイバーインターネットおよびWWWGPS液晶ディスプレイリチウムイオン電池、などがある。

2013年には移動体通信セルラー方式システム基礎確立した功績によって日本人研究者がチャールズ・スターク・ドレイパー賞を授与されている。

2015年には、青色LED実用化によって前年ノーベル物理学賞受賞した3名のうち赤崎勇中村修二の2名が米国研究者と共にチャールズ・スターク・ドレイパー賞を受賞している。

関連サイト
Draper Prize

チャールズスタークドレーパー‐しょう〔‐シヤウ〕【チャールズスタークドレーパー賞】


チャールズ・スターク・ドレイパー賞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/22 16:30 UTC 版)

チャールズ・スターク・ドレイパー賞(Charles Stark Draper Prize[1]、Charles Stark Draper Prize for Engineering[2])は全米技術アカデミー[注釈 1]によって授与される科学技術賞。チャールズ・スターク・ドレイパーにちなんで創設され、工学の分野における最高栄誉とされる[5][3]。賞金は50万ドル[5][4]。「工学分野のノーベル賞」と呼ばれることもある[6][7]

受賞者

名前 受賞理由
1989 ジャック・キルビー
ロバート・ノイス
パーソナルコンピュータの開発に対して
1991 フランク・ホイットル
ハンス・フォン・オハイン
ジェットエンジン開発に対して
1993 ジョン・バッカス FORTRAN開発に対して
1995 ジョン・R・ピアース
ハロルド・ローゼン英語版
通信衛星技術の開発に対して
1997 ウラジーミル・ヘンゼル英語版 接触改質の発明に対して
1999 チャールズ・カオ
ロバート・D・モーラー英語版
ジョン・B・マッケズニー英語版
光ファイバー開発に対して
2001 ヴィントン・サーフ
ロバート・カーン
レナード・クラインロック
ローレンス・ロバーツ
インターネット開発に対して
2002 ロバート・ランガー 革命的な医薬投与システム(ドラッグデリバリーシステム)に対して
2003 イヴァン・A・ゲティング英語版
ブラッドフォード・パーキンソン
グローバル・ポジショニング・システム開発に対して
2004 アラン・ケイ
バトラー・ランプソン
ロバート・テイラー
チャック・サッカー
世界初の実用的ネットワーク型コンピュータ Alto 開発に対して
2005 Minoru S. "Sam" Araki
Francis J. Madden
Edward A. Miller
ジェームス・W・プラマー英語版
Don H. Schoessler
世界初の地球観測衛星システムコロナの設計・開発・運用に対して
2006 ウィラード・ボイル
ジョージ・E・スミス
デジタルカメラの心臓部でもあるCCDイメージセンサの発明に対して
2007 ティム・バーナーズ=リー World Wide Web 開発に対して
2008 ルドルフ・カルマン カルマンフィルター開発に対して
2009 ロバート・デナード DRAM発明に対して
2011 フランシス・アーノルド
ウイリアム・P・C・ステマー英語版
食品、医薬品、洗剤、バイオ燃料などに利用されるタンパク質工学への貢献に対して
2012 ジョージ・H・ハイルメアー英語版
ウルフギャング・ヘルフリック英語版
マーティン・シャット英語版
T・ピーター・ブロディ英語版
液晶ディスプレイ技術の開発に対して
2013 マーティン・クーパー
ジョエル・S・エンゲル英語版
リチャード・H・フレンキール英語版
トーマス・ハウク英語版
奥村善久
世界初の携帯電話ネットワーク、システムおよび標準化への貢献に対して[7][8][9]
2014 ジョン・グッドイナフ
西美緒
ラシド・ヤザミ英語版
吉野彰
小型で軽量のモバイル電子機器を可能にしたリチウムイオン二次電池(LIB)の設計に対して[1][5][10]
2015 赤﨑勇
ジョージ・クラフォード英語版
ラッセル・デュピュイ
ニック・ホロニアック
中村修二
世界に先駆けた発光ダイオード(LED)の開発に対して[3][4]
2016 アンドリュー・ビタビ ビタビアルゴリズムの発明に対して
2018 ビャーネ・ストロヴストルップ プログラミング言語C++の開発に対して
2020 ジャン・フレシェ
Grant Willson
マイクロエレクトロニクスデバイスの極小化を可能にした微細加工用およびナノ加工用の化学増幅材料の開発に対して
2022 スティーブ・ファーバー
ジョン・ヘネシー
デイビッド・パターソン
ソフィー・ウィルソン
RISCの開発・応用に対して
2024 ステュアート・パーキン スピントロニクスの開発に対して

脚注

注釈

  1. ^ 全米工学アカデミー[3]、米工学アカデミー[4]と訳される場合もある。

出典

  1. ^ a b 吉野彰氏、西美緒氏がCharles Stark Draper Prize授賞”. お知らせ. 日本化学会 (2014年3月6日) 2018年10月6日閲覧。
  2. ^ Charles Stark Draper Prize for Engineering”. National Academy of Engineering. 2018年10月5日閲覧。(英語)
  3. ^ a b c 「LEDの父」と共に中村氏ら受賞 ドレイパー賞”. 日本経済新聞 (2015年2月25日) 2018年10月5日閲覧。
  4. ^ a b c LED開発で赤﨑、中村氏ら5人にドレイパー賞”. サイエンスポータル. 科学技術振興機構 (2015年1月8日) 2018年10月6日閲覧。
  5. ^ a b c 米「工学のノーベル賞」に元ソニー技術者ら”. 日本経済新聞 (2014年2月19日) 2018年10月5日閲覧。
  6. ^ 奥村氏に「工学のノーベル賞」 ドレイパー賞授賞式”. 日本経済新聞 (2013年2月20日) 2018年10月6日閲覧。
  7. ^ a b “チャールズ・スターク・ドレイパー賞”受賞記念 金沢工業大学 奥村名誉教授の特別講演を開催”. 北陸総合通信局 報道資料 2013. 総務省. (2015年4月17日) 2022年4月4日(UTC)閲覧。
  8. ^ 2013 Charles Stark Draper Prize Recipients”. Charles Stark Draper Prize for Engineering. United States National Academy of Engineering. 2018年10月6日閲覧。(英語)
  9. ^ 奥村善久名誉教授が工学分野のノーベル賞と言われる「2013 Charles Stark Draper Prize」を日本人研究者として初めて受賞”. ニュース 金沢工業大学. (2013年1月16日) 2022年4月4日(UTC)閲覧。
  10. ^ 吉野 彰 旭化成フェローがCharles Stark Draper Prizeを受賞” (プレスリリース). 旭化成 (2014年1月8日) 2018年10月5日閲覧。

関連項目

外部リンク


チャールズ・スターク・ドレイパー賞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/04 15:35 UTC 版)

全米技術アカデミー」の記事における「チャールズ・スターク・ドレイパー賞」の解説

詳細は「チャールズ・スターク・ドレイパー賞」を参照 チャールズ・スターク・ドレイパー賞は技術の発展技術関連公的な教育貢献した者を表彰するもので、1989年開始された。名称の元となったチャールズ・スターク・ドレイパーは「慣性誘導装置の父」と呼ばれる人物で、MIT教授でもあり、チャールズ・スターク・ドレイパー研究所設立者でもある。副賞50ドル

※この「チャールズ・スターク・ドレイパー賞」の解説は、「全米技術アカデミー」の解説の一部です。
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