ターフェルムジークとは? わかりやすく解説

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ターフェルムジーク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/13 16:05 UTC 版)

ターフェルムジークドイツ語: Tafelmusik)は、16世紀中葉以降に、祝宴や饗宴で演奏されることを目的とした音楽形式のことを指す。また、その目的で作られた曲集の題名にも使われる。食卓の音楽テーブル・ミュージックともいわれる。

概論

ターフェルムジークの重要な作曲家としては、曲集『音楽の饗宴』(1617年)で高い人気を得たヨハン・シャインらが挙げられる。ミヒャエル・プレトリウスもその著書『音楽大全』(1619年)の中でターフェルムジークの流行について触れており、『音楽大全』に記された曲のいくつかは今なお古楽アンサンブルによってしばしば演奏されている。

バロック期の作曲家ゲオルク・フィリップ・テレマンのおそらく最も有名な曲集の題名も『ターフェルムジーク』(1733年)である。テレマンのこの曲集は、多彩な曲目と数多くの楽器を巧みに操る作曲技法が鮮やかに示されている点において、J・S・バッハの『ブランデンブルク協奏曲集』と比肩されるものであった。

ターフェルムジークには器楽、声楽、およびその両方のための曲があったが、やはり他の目的のための音楽に較べると、しばしばいくらか軽いのが特徴だった。18世紀には、ターフェルムジークの役割はディヴェルティメントに取って代わられ、その重要度は急速に低下したものの、1809年にカール・フリードリヒ・ツェルターによって創始されたリーダーターフェルと呼ばれる声楽ジャンルの中で復権し、一部が再興された。そしてこのジャンル名の由来となった、「リーダーターフェル」と名乗る各地の男声合唱団により、20世紀半ばまで演奏活動が続けられた[1]

脚注

  1. ^ Unverricht, Hubert (2001). “Tafelmusik”. In Stanley Sadie and John Tyrrell. The New Grove Dictionary of Music and Musicians (2nd ed.). London: Macmillan. 

関連項目


ターフェルムジーク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 19:11 UTC 版)

ゲオルク・フィリップ・テレマン」の記事における「ターフェルムジーク」の解説

ターフェルムジーク(食卓音楽原題は「ムジク・ド・タブレ」 (仏語:Musique de table) 1733年出版)。宮廷宴席好んで演奏され室内楽集めたもの。三つの曲集からなり各々の曲集に、管弦楽組曲コンチェルト、クヮトゥオル、トリオ・ソナタ、ソロ・ソナタといった異なった器楽合奏曲が含まれ、「バロック音楽百科全書」とも呼ばれている。この作品販売する当たっては、特別価格での提供と予約者を当作品集冒頭記載する広告したところ、ドイツ国内、海を越えてイギリスからヘンデルが、フランスロシアスウェーデンからも予約注文集まった管弦楽組曲徐 - 徐 - 急 - 急序曲始まり、以下、舞曲標題のついた楽章が続く。 四重奏曲3つの独奏楽器通奏低音から独立したパートも持つヴィオラ・ダ・ガンバチェロ)と通奏低音演奏され実際5つ楽器演奏される教会ソナタ形式協奏曲コンチェルト・グロッソ形式協奏曲トリオ・ソナタ2つ独奏楽器通奏低音の計4つ楽器演奏される教会ソナタ形式。 ソロ・ソナタ:1つ独奏楽器通奏低音の計3つの楽器演奏される教会ソナタ形式第1集第1曲 序曲管弦楽組曲ホ短調 TWV 55:e1 - 2つのフルート弦楽合奏通奏低音 第2曲 四重奏曲 ト長調 TWV 43:G2 - フルートオーボエヴァイオリン通奏低音 第3協奏曲 イ長調 TWV 53:A2 - フルートヴァイオリンチェロ及び弦楽合奏通奏低音 第4曲 トリオ・ソナタ 変ホ長調 TWV 42:Es1 - 2つヴァイオリン通奏低音 第5曲 ソナタ ロ短調 TWV 41:h4 - フルート通奏低音 第6曲 終曲 ホ短調 TWV 50:5 - 2つのフルート及び弦楽合奏通奏低音 第2集第1番 序曲管弦楽組曲ニ長調 TWV 55:D1 - オーボエトランペット及び弦楽合奏通奏低音 第2曲 四重奏曲 ニ短調 TWV 43:d1 - リコーダー2つフルート及び通奏低音 第3協奏曲 ヘ長調 TWV 53:F1 - 3つのヴァイオリン、ヴィオリーノ・グロッソと通奏低音 第4曲 トリオ・ソナタ ホ短調 TWV 42:e2 - フルートオーボエ通奏低音 第5曲 ソナタ イ長調 TWV 41:A4 - ヴァイオリン通奏低音 第6曲 終曲 ニ長調 TWV 50:9 - オーボエトランペット及び弦楽合奏通奏低音 第3集第1曲 序曲管弦楽組曲変ロ長調 TWV 55:B1 - 2つのオーボエファゴット及び弦楽合奏通奏低音 第2曲 四重奏曲 ホ短調 TWV 43:e2 - フルートヴァイオリンチェロ通奏低音 第3協奏曲 変ホ長調 TWV 54:Es1 - 2つホルン(ヴァルトホルン)、弦楽合奏通奏低音 第4曲 トリオ・ソナタ ニ長調 TWV 42:D5 - 2つフルート通奏低音 第5曲 ソナタ ト短調 TWV 41:g6 - オーボエ通奏低音 第6曲 終曲 変ロ長調 TWV 50:10 - 2つのオーボエファゴット及び弦楽合奏通奏低音

※この「ターフェルムジーク」の解説は、「ゲオルク・フィリップ・テレマン」の解説の一部です。
「ターフェルムジーク」を含む「ゲオルク・フィリップ・テレマン」の記事については、「ゲオルク・フィリップ・テレマン」の概要を参照ください。

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