タキ10000形
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「国鉄タキ10000形貨車」の記事における「タキ10000形」の解説
タキ10000 - タキ10083 35 t 積の石油類(除ガソリン)専用タンク車である。1963年(昭和38年)5月27日から1967年(昭和42年)11月27日にかけて84両(タキ10000 - タキ10083)が汽車製造・新潟鐵工所・東急車輛製造・川崎車輛・富士車輌で製造製作された。 落成時の所有者は、昭和石油、日本陸運産業、出光興産、丸善海運、共同石油、日本石油輸送の6社であった。 1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「燃31」(燃焼性の物質、引火性液体、危険性度合2(中))が標記された。 C重油など高比重・高粘度の油種を輸送するための車両で、タンク端の鏡板には大型の点検蓋を設け、取卸時に積荷の流動性を確保するため、タンク内部には高圧蒸気を通す加熱管を装備する。 タンク体は直円筒形であるが、タキ10063とタキ10064は両端が絞られた異径胴となっている。タキ10083はブレーキ装置が積空ブレーキに変更された。 タキ10084(外部加熱方式試作車) タキ10084は1979年(昭和54年)2月19日に外部加熱方式の試作車としてタキ35000形 (タキ36104) から日本車輌製造で改造し、タキ10000形に編入した車両である。種車の台枠以下を流用し、タキ38000形に類似した異径胴のタンク体新製した。台車はオイルダンパを併設したTR41E形を積車重量増加に伴い改造を施したTR41ES-13形である。 国鉄タキ35000形貨車#改造車も参照 1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には43両がJR貨物に継承され、1995年(平成7年)度末時点では23両が現存していたが、2001年(平成13年)4月に最後まで在籍した1両(タキ10024)が廃車となり同時に形式消滅となった。 各年度による製造会社と両数、所有者は次のとおりである。(所有者は落成時の社名) 昭和38年度 - 25両汽車製造 10両 昭和石油(タキ10000 - タキ10009) 汽車製造 5両 日本陸運産業(タキ10010 - タキ10014) 新潟鐵工所 3両 昭和石油(タキ10015 - タキ10017) 東急車輛製造 2両 昭和石油(タキ10018・タキ10019) 汽車製造 3両 昭和石油(タキ10020 - タキ10022) 川崎車輛 2両 昭和石油(タキ10023・タキ10024) 昭和39年度 - 29両東急車輛製造 18両 日本陸運産業(タキ10025 - タキ10042) 汽車製造 3両 出光興産(タキ10043 - タキ10045) 汽車製造 3両 丸善海運(タキ10046 - タキ10048) 新潟鐵工所 5両 日本陸運産業(タキ10049 - タキ10053) 昭和40年度 - 9両汽車製造 2両 日本陸運産業(タキ10054・タキ10055) 東急車輛製造 1両 昭和石油(タキ10056) 汽車製造 3両 昭和石油(タキ10057 - タキ10059) 富士車輌 1両 昭和石油(タキ10060) 川崎車輛 2両 昭和石油(タキ10061・タキ10062) 昭和41年度 - 11両汽車製造 2両 丸善海運(タキ10063・タキ10064) 東急車輛製造 9両 日本陸運産業(タキ10065 - タキ10073) 昭和42年度 - 10両東急車輛製造 10両 共同石油(タキ10074 - タキ10083) 昭和53年度 - 1両 (タキ36104よりの改造年度、種車は昭和48年度富士重工業製)日本車輌製造(改造所) 1両 日本石油輸送(タキ10084)
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