タカラバイオとは? わかりやすく解説

タカラバイオ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/11 14:25 UTC 版)

タカラバイオ株式会社
Takara Bio Inc.
種類 株式会社
市場情報
東証プライム 4974
2004年12月7日上場
本社所在地 日本
520-2193
滋賀県草津市野路東七丁目4番38号
設立 2002年4月1日
業種 化学
法人番号 1160001002490
代表者 代表取締役社長 仲尾功一
資本金 149億6,500万円
発行済株式総数 120,415,600株
売上高 連結:676億9,900万円
営業利益 連結:289億0,200万円
純利益 連結:199億0,800万円
純資産 連結:960億6,400万円
総資産 連結:1157億1200万円
従業員数 連結:1,666名
(2022年3月31日現在)
決算期 3月31日
会計監査人 有限責任監査法人トーマツ
主要株主 宝ホールディングス 60.91%
(2022年3月31日現在)
外部リンク www.takara-bio.co.jp
特記事項:財務データ等は2022年3月末現在[1]
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タカラバイオ株式会社は、滋賀県草津市に本社を置く、宝ホールディングス傘下のバイオテクノロジー関連の研究開発型企業である。遺伝子工学技術を中心としたバイオテクノロジーに強みがある。バイオ研究用試薬の製造販売、研究受託サービスを行っている。

1967年タカラビールの製造から撤退する際、ビール醸造の技術者の一部を酒類で培った発酵技術を生かした研究部門に移したことがきっかけとなっており、成功しなかったビール事業が形を変えグループの収益の柱となっている[2]

沿革

  • 1968年昭和43年)4月 - 寶酒造でバイオテクノロジー事業を開始。
  • 1970年昭和45年) - 伏見にあった酒精研究所を滋賀県大津市瀬田に移し中央研究所に改める[3]。世界初のブナシメジの人工栽培に成功[2]
  • 1979年(昭和54年) - 日本製としては初の制限酵素試薬の販売を開始したが、月商は15万円だった[4]
  • 2000年平成12年)7月 - ドラゴンジェノミクス株式会社でゲノム解析事業を開始。
  • 2002年(平成14年)4月 - 寶酒造の持株会社化に伴い、バイオテクノロジー事業を分離し、タカラバイオ株式会社を設立。
  • 2004年(平成16年)
  • 2005年(平成17年)9月 - 米国ベクトン・ディッキンソンよりClontech事業を6,000万ドルで買収完了[5]
  • 2008年(平成20年)
    • 6月16日 - マツタケ子実体原基を発生させる培養技術を確立。
    • 10月7日 - 再発白血病に対するHSV-TK遺伝子治療の治験を開始。
    • 12月1日 - カリフォルニア大学UCLA)が実施する悪性黒色腫を対象とした遺伝子治療の臨床試験にレトロネクチンRをライセンス供給。
    • 12月25日 - 米国セント・ジュード小児研究病院が実施する急性リンパ性白血病を対象とした新しいタイプの遺伝子治療臨床試験に対してレトロネクチンRをライセンス供給。
  • 2009年(平成21年)
    • 1月14日 - 国内産「明日葉」100%のサプリメント「明日葉<粒状タイプ>」リニューアル発売。
    • 1月26日 - ガゴメ昆布「フコイダン」シリーズ「TaKaRaフコイダン<カプセル>」新発売。
    • 3月3日 - ヒトiPS細胞作製用試薬を新発売。
    • 3月9日 - EUの多施設で実施される急性リンパ性白血病の遺伝子治療臨床試験(Childhope Project)にレトロネクチンRを提供。
    • 3月11日 - スペインの試薬メーカーであるバイオツールズ社にLA-PCR法のライセンスを供与。
    • 3月16日 - タカラバイオと鹿児島大学大学院連合農学研究科との連携大学院において学生で第一号の博士(農学)が誕生。
    • 4月2日 - レトロネクチンRで活性化するリンパ球の拡大培養法に基づくがん細胞免疫療法の臨床研究を京都府立医科大学で開始。
    • 4月8日 - iPS細胞作製に関する特許の、全世界での研究用途向けのライセンスをiPSアカデミアジャパン社より取得。
  • 2014年(平成26年)6月 - 京都大学iPS細胞研究所発のベンチャー企業「iHeat Japan」から技術移転を受け、iPS細胞を心筋細胞に分化誘導する技術や特許をアジアで独占的に使用できるようになった。製薬会社や大学に心筋細胞を販売し、心疾患の新薬開発へつなげてもらう考えを発表した[6]
  • 2015年(平成27年)8月 - 本社を大津市から草津市へ移転
  • 2016年(平成28年)3月31日 - 東京証券取引所第1部に市場変更。
  • 2019年(平成31年)
  • 2021年令和3年)8月7日 - COVID-19PCR検査試薬を販売開始[10]。デルタ株へも対応している[10]

所在地

事業内容

決算短信[11]、タカラバイオホームページに基づく。

  • 遺伝子工学研究
    • 研究用試薬
    • 理化学機器
    • 研究受託サービス
  • 遺伝子医療
    • 遺伝子治療
    • 細胞医療
  • 医食品バイオ
    • キノコ(ハタケシメジ、ホンシメジ)
    • バイオ医食品(フコイダン関連製品、寒天オリゴ糖関連製品、明日葉カルコン関連製品)

テレビ番組

連結子会社

2013年3月末現在

  • 宝生物工程(大連)有限公司
  • Takara Korea Biomedical Inc.
  • DSS Takara Bio India Private Limited
  • Takara Bio USA Holdings Inc.
  • Clontech Laboratories, Inc.
  • Takara Bio Europe S.A.S.
  • 宝日医生物技術(北京)有限公司

関連項目

脚注

  1. ^ 第20期有価証券報告書』(pdf)(プレスリリース)タカラバイオ株式会社、2022年6月29日https://data.swcms.net/file/takara-bio/dam/jcr:96b491dd-426e-4cdf-aed1-a2367d3c0fae/S100OH6Z.pdf2022年12月24日閲覧 
  2. ^ a b “「いつの時代も種はある」ビールの失敗が生んだバイオ事業躍進 宝ホールディングス”. 産経WEST: p. 1. (2015年6月21日). https://www.sankei.com/article/20150621-HLAVHC6IBJN3JGAQUWRIVPCMMY/ 2022年12月9日閲覧。 
  3. ^ “宝HD、バイオ投資40年の先見”. 日本経済新聞. (2017年8月3日). https://www.nikkei.com/article/DGXLZO19621170T00C17A8962M00/ 2022年12月18日閲覧。 
  4. ^ “「いつの時代も種はある」ビールの失敗が生んだバイオ事業躍進 宝ホールディングス”. 産経WEST: p. 2. (2015年6月21日). https://www.sankei.com/article/20150621-HLAVHC6IBJN3JGAQUWRIVPCMMY/2/ 2022年12月9日閲覧。 
  5. ^ クロンテック事業買収完了に関するお知らせ”. 2009年11月7日閲覧。
  6. ^ “iPSから心筋細胞製造 タカラバイオとベンチャー”. (2014年6月24日). https://www.nikkei.com/article/DGXNASDZ240BD_U4A620C1TJ1000/ 2014年8月20日閲覧。 
  7. ^ 連結子会社の異動を伴う株式譲渡に関するお知らせ宝ホールディングス 2018年9月20日
  8. ^ シオノギヘルスケアによる宝ヘルスケアの株式取得と吸収合併ならびにタカラバイオの健康食品事業承継について塩野義製薬 2018年9月20日
  9. ^ 雪国まいたけ、タカラバイオのキノコ事業を買収朝日新聞 2018年12月18日
  10. ^ a b “デルタ株PCR検査試薬を発売、タカラバイオ 短時間で検出”. 京都新聞. (2021年8月6日). https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/613381 2021年8月7日閲覧。 
  11. ^ タカラバイオ平成21年3月期決算短信”. 2009年10月15日閲覧。
  12. ^ 風雲!きのこ三国志 ~夢のキノコで覇権を握れ~ - テレビ東京 2005年5月24日

外部リンク





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