スタンフォード型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/28 02:40 UTC 版)
「DNAマイクロアレイ」の記事における「スタンフォード型」の解説
スタンフォード型は、予め調製されたcDNA断片を数10μ-数100μの大きさで、スライドガラス上の決まった位置に定量的に、スポッターを用いて打ち付けることによって作成される。 スポット方法にはピン先端の固相への機械的な接触によるピン方式、インクジェットプリンターの原理を利用したインクジェット方式、スポッター内に加熱によって泡を生じさせ、その圧力を利用してサンプルを噴出させるバブルジェット方式、毛細管によるキャピラリー方式などがある。 近年は、cDNA断片を打ち付ける方式よりも、アフィメトリクス社の方法と同様にコンピュータ上で遺伝子の特異的な配列をデザインした25mer-60merのオリゴヌクレオチドを高密度に配置したタイプが主流となっている。代表的なものとして、米アジレント・テクノロジー(Agilent Technologies)の「DNAマイクロアレイ」、DNAチップ研究所の「AceGene」、タカラバイオの「IntelliGene」、台湾ファランクス・バイオテク・グループの「OneArray」などがある。 このマイクロアレイを利用する場合、2種類の異なるサンプルからmRNAを抽出し、逆転写によって合成したcDNAを、それぞれ異なる蛍光色素で標識することによってターゲットを調製する。蛍光色素は通常、Cy3(緑)、Cy5(赤)が利用されており、この2つの試料をガラス基板上で競合的にプローブとハイブリダイゼーションすることで、スキャナーで検出する。 また、GEヘルスケアバイオサイエンスの「CodeLink Bioarray」のように、ガラス基板の作成はスタンフォード型であるが、用意する試料は1種類で1色の蛍光色素を使って検出する方式もある。
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