ジャンルとしての生い立ち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 16:24 UTC 版)
「USDM (自動車)」の記事における「ジャンルとしての生い立ち」の解説
日本国内において、北米部品を用いてカスタムする手法がいつ頃から行われるようになったかは定かではないが、いくつかのルーツがあるといわれる。 まずカスタムカーの世界においては、1970年代にピックアップ、ミニトラックを改造するいわゆるトラッキンと呼ばれるカスタムにおいて、当時において従来とは異なる手法として北米部品を外装に使用するカスタムが行われていた。1980年代に入り、ローライダーカスタムの手法として、特に日本製小型車などをベースとした場合に現地らしさを演出する補助的な手法として徐々に定着してゆき、1990年代にはスポーツコンパクトカスタムなどにおいて北米流通品を用いて改造することに重点がおかれるようになり、この頃にカスタムの手法として広く認知されたといわれている。これと同時期にDUBをモチーフにしたラグジュアリーカスタムが普及しだしており、それ以前より普及していたローライダーやトラッキンとあわせて北米志向の手法そのものがカスタムの共通のくくりとして考えられるようになった。 2001年に映画「ワイルド・スピード」が公開され、スポーツコンパクトが一躍ブームとなると、それまでのスポーツコンパクトカスタムの手法とは変化が生じ、北米を意識しないカスタムが横行した。以前よりスポーツコンパクトカスタムを行っていた一部の面々においては、これらと同一視されることを嫌い、北米を意識しているカスタム、すなわちUSDMという呼称を用いるようになったといわれる(これはあくまでもスポーツコンパクトの分野に限った話であり、それ以外でも1980年代のローライダーブームなどにおいて類似したことは起こっていたため、本来はこの限りではない)。 またこの流れとは別に1990年代前半頃から、特に一部の地域において「映画を見た」や「旅行などで現地に赴いた」などでアメリカ文化に触れ、日本においても現地の雰囲気を再現すべく北米部品を用いて自動車をカスタムすることが行われていた。特にこれらはミニトラックをカスタムしていた人々の足車を出発点としている。 そのほか旧来よりさまざまな自動車オーナーのクラブミーティングなどにおいて、他オーナーの同一車両と差別化を図るべく、外装、灯火の一部を海外仕様に部品を交換する手法が行われていた。 現在ではこれらの流れが集約され、USDMというカスタムの一ジャンルを形成している。
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