ジャアファルとバルマク家の最後とは? わかりやすく解説

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ジャアファルとバルマク家の最後(第994夜 - 第998夜)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 10:08 UTC 版)

千夜一夜物語のあらすじ」の記事における「ジャアファルとバルマク家の最後(第994夜 - 第998夜)」の解説

教王ハールーン・アル・ラシードはメッカ巡礼帰途僧院饗宴開いていた。しかし普段陪食する大臣ジャアファルは、医師のジブライル・バフティアス等と共に狩に出ていたためその場にいなかった。 その晩ジャアファルテントマンドラ演奏聞いていたところ、教王御佩刀持ちマスルールがいきなり訊ねてくる。胸騒ぎ覚えたジャアファル何事訊ねると、教王ジャアファル首級欲しがっていると告白された。驚いたジャアファルマスルールに、処刑理由を王に聞いてくるよう頼んだ受け入れてもらえなかった。観念したジャアファルは自ら目隠しをして、首を落とされることとなる。 マスルール首級持ち帰ったところ、教王はそれに痰を吐き掛けたばかりでなくジャアファル遺体を磔にするなどしてバルマク一門恥辱与えた。また一千名に値するバルマク家の一族投獄されジャアファルの父・ヤハヤーと兄のエル・ファズルは拷問処された。 この動機については話中で以下のことがあげられている。 バルマク家に権力偏りすぎ、また民衆の人気ジャアファル達に傾いていることを教王不満に感じたため。このことは医師のジブライル・バフティアスが直接教王の口から聞いたとされている。 アッバース朝脅威になるかもしれない判断され暗殺計画立てられていたアリー家の子供を、哀れに思ったジャアファル逃がしてしまったため。この行為について教王問いただしたとき、全く反省様子見せなかったジャアファル怒り抱いたとされている。 元来拝火教一門ありながら回教改宗したバルマク家だが、邪教とされた他宗教の肩を持つことが多く信仰心疑われたから。 また教王自分の妹アッバーサを深く愛していたため、これをジャアファル結婚させた。しかし教王二人対し教王の前以外で二人逢瀬を重ねることを禁止し形式のみの結婚強要したジャアファル律儀にこれを守ろうとしたが、これに不満を抱いたアッバーサは女奴隷に扮しジャアファル部屋に行く。女奴隷の正体がアッバーサだと気づかなかったジャアファルは王との誓約破り一夜を共にしてしまう。これで身ごもってしまったアッバーサとジャアファルは王の逆鱗に触れることとなってしまったから。 ジャアファル処刑後ある日風呂屋にて詩人ムハンマドがエル・ファズルの令息誕生を祝うために作られ自作の詞を口ずさんでいると、風呂屋少年気を失ってしまい、泣きながら逃げ出してしまった。風呂から出たムハンマドそのことについて問い詰めたところ、その少年自分がエル・ファズルの令息だったと告白する落ちぶれてしまった少年の身を案じたムハンマド養子をしてその子を引き取ろうとするが、誇り高い少年はそれを断ってしまった。 教王の方はバグダード戻ろうとはせず、ラッカーの地に居を定めにいった。しかしジャアファル殺してしまった教王そのこと悔やみ、他の宦官がバルマク家のことを思い出させる発言をする度不機嫌になった。また教王ジャアファル殺したことや子供達王位狙われていることで苦しむ中、マスルールやジブライル等をも不信感じるようになる。 そして教王ホラーサーン遠征途中で眠っていたところ、頭に手が伸びてくるのを見たその手赤土握り、またある声が「トゥースの町にて教王死す」という旨のことを言った後日病の悪化トゥースの町に立ち寄った教王激しい不安を感じマスルールに町の土を取ってこさせる。その土は赤く教王は夢を思い出して嘆いた。そして教王トゥースの町で崩御しアッバース朝5代幕を閉じた

※この「ジャアファルとバルマク家の最後(第994夜 - 第998夜)」の解説は、「千夜一夜物語のあらすじ」の解説の一部です。
「ジャアファルとバルマク家の最後(第994夜 - 第998夜)」を含む「千夜一夜物語のあらすじ」の記事については、「千夜一夜物語のあらすじ」の概要を参照ください。

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