シーケンサーの機能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/25 03:43 UTC 版)
「ミュージックシーケンサー」の記事における「シーケンサーの機能」の解説
現代のシーケンサーの主な機能は、デジタル楽器の演奏データを「記録」「再生」することにある。演奏データの記録様式が規格化された今日では、再生専用機も存在する。データ記録方法には演奏者がシンセサイザーなどのデジタル楽器を弾きながらその演奏データを記録していくリアルタイムレコーディングと、制御情報(音符)をひとつひとつ手打ちで入力していくステップレコーディングがあり、特にステップレコーディングは一般的に打ち込みと呼ばれる。これらの記録したデータは、シーケンサーからシンセサイザーや音源モジュールにデータメッセージを送信することによって演奏が「再生」される。記録データは演奏速度の変更や移調、失敗した演奏の修正といったことも容易に行うことができ、ここがサウンドレコーダーで演奏を実際に録音した場合と大きく異なる点であり、シーケンサーの利点ともいえる。 MIDIシーケンサーにおいて、演奏データは基本的に以下のように管理される。 ノート番号 0 - 127の値で表す音階。MIDIの規格では88鍵盤ピアノにおける中央のド (C) は60(16進数では3C)の値とされている[Midi1.0 Detailed Spec 4.2 Note Number]が、C3やC4といった数値をつけた呼称との対応は定められておらず、対応はメーカーによって異なる。実際、Roland機器ではC4,Yamaha機器ではC3にこのC (60) が割り当てられている。 ステップタイム 鍵盤が最初に押されたタイミングを示す値。 ゲートタイム 鍵盤が最初に押されてから離されるまでの時間(発音時間)を表す値。 ベロシティ 鍵盤を弾いた時の強さを表す値。 クロック(分解能) ステップタイムおよびゲートタイムの基準となる、四分音符を何等分できるかを表す値。3連符を考慮し、3と4の公倍数が使用される。初期のシーケンサーで24、近年のシーケンサーでは480や960などがある。 テンポ 演奏の再生速度を決定する。4分音符を1拍とし、1分間にいくつ刻むかで表す。1秒で2拍のタイミングであればテンポは120ということになる。BPM(ビーピーエム、Beats Per Minute)も同じ意味として使われることがある。 その他のデータ コントロールチェンジ、ピッチベンド、ポルタメントやアフタータッチなど、より細やかな表現が可能な制御データが存在する。
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