シリンダー配置
ピストン式機関では、1シリンダー当たりの排気量には燃焼、熱負荷、および回転数と関係して機械的応力や振動などの面から限度があり、総排気量を増すにはシリンダー数の増加が必要になる場合がある。そのときシリンダー配置により、エンジンの寸法や重量が影響される。また各シリンダーの作動サイクルの位相を適当に選ぶことによりトルク変動を少なくでき、各シリンダーの構成位置とピストン運動の位相差を適切にすることにより、往復質量や慣性質量の慣性力を平衡し不平衡慣性力も少なくできる。シリンダー配置には直列型、H型、V型、W型、水平対向型、星型、各種倒立型などの実施例があり、自動車用では直列型、V型、水平対向型が多く、W型もある。
参照 水平対向エンジン、直列エンジン、V型エンジン、W型エンジンシリンダー配置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/21 17:46 UTC 版)
動輪を駆動するシリンダーが、運転席付近に斜めについているのが特徴。これは、これ以前にロバートと父ジョージ・スチーブンソンが設計したロコモーション号(英語版)のような車両の中央付近に垂直に立てられたシリンダーから、後の蒸気機関車の中心となる水平に近い角度でフレームにしっかりと固定されたシリンダーへ移る過渡期の設計といえる。当初はシリンダーの傾斜が今よりもきつかったが、後に設計されたプラネット号では、水平に近い角度でフレームの内側に固定されている。これは車両重心が高く横揺れが大きかったことを解消するためである。この後ロケット号もシリンダーが水平近くに変更された。改造が施されたのは1831年頃で、1840年頃までこの改造した車両が旅客・貨物用として、後に石炭運搬用として使用されていた。1862年に多少修復され特許博物館(のちのサイエンス・ミュージアム)へ寄贈された。現存の車両は1829年~1936年の部品によって構成されていると考えられ、初期のものではなく、改造後の「ロケット号」に近い。
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