シコタンハコベとは? わかりやすく解説

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しこたん‐はこべ【色丹繁縷】

読み方:しこたんはこべ

ナデシコ科多年草高山生え、高さ5〜20センチ基部から分枝して叢生(そうせい)する。夏、白色の5弁花が咲く


色丹繁縷

読み方:シコタンハコベ(shikotanhakobe)

ナデシコ科多年草


色丹繁萋

読み方:シコタンハコベ(shikotanhakobe)

ナデシコ科多年草高山植物

学名 Stellaria ruscifolia


色丹繁縷

読み方:シコタンハコベ(shikotanhakobe)

ナデシコ科多年草高山植物

学名 Stellaria ruscifolia


シコタンハコベ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/05 09:34 UTC 版)

シコタンハコベ
シコタンハコベ、2015年7月
白馬岳高山帯長野県北安曇郡白馬村にて
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : キク上類 Superasterids
: ナデシコ目 Caryophyllales
: ナデシコ科 Caryophyllaceae
: ハコベ属 Stellaria
: シコタンハコベ S. ruscifolia
学名
Stellaria ruscifolia Willd. ex D.F.K.Schltdl.[1]
和名
シコタンハコベ

シコタンハコベ(色丹繁縷、学名:Stellaria ruscifolia Willd. ex D.F.K.Schltdl.[1])は、ナデシコ科ハコベ属分類される多年草の1[2][3][4][5][6][7][8]。別名がネムロハコベ[2][4][5][7]ナギハコベ[6]種小名ruscifoliaはナギイカダ属のようなを意味する[6][8]和名は最初に色丹島で採集されたことに由来する[3][8]

特徴

横にはう地下茎から多数のが株状で直立し[6]、高さ5-20 cm[3]。全体に無毛で平滑[6][8]、灰白色を帯び、茎や葉に細かな腺点がある[2]。葉は帯白緑色で対生[3]、やや厚く、長さ0.7-2.5 cm、幅0.3-1 cmの卵形-卵状披針形で[2]先は尖り基部は円形-心形[5]、基部は茎を抱き、質はかたく[3]、毛はない[4]イワツメクサよりも葉の幅が広い[7]

は単性で集散花序にならず[4]、頂生または腋生し[5]直径約1.5 cm、花弁は5個、長さ0.7-1 cmで片の2倍の長さ、深く2裂し[2][3]、白色[5]花柄は長さ4-6 cmでで花は上を向く[5]雄しべはふつう10個、は紅色[3]で新鮮な花は赤く美しい[4]。萼片は5個[3]花柱は3-4個[5]。花期は7-8月[2][3][4][5][7]蒴果は卵形[2]、萼とほぼ同長[5]種子は腎円形、周辺に乳状突起があり、径約1 mm[5]染色体数は2n=26(2倍体)、ca.50(異数体)[4]

分布と生育環境

高山帯の崖付近の砂礫地に生育するシコタンハコベ、左端にイワベンケイ

東北アジア(オホーツク、アムールカムチャツカ樺太千島列島[5]日本[2][4]寒帯から亜寒帯に分布する[8]基準標本シベリア東部のもの[2][4]

日本では、北海道利尻島知床半島根室地方阿寒山系[4]ニセイカウシュッペ山富良野岳羊蹄山)、本州日光連山浅間山飛騨山脈八ヶ岳赤石山脈[4])に分布する[2][3]田中澄江による花の百名山新・花の百名山利尻山を代表する花として紹介されている[9][10]

海岸[4]亜高山帯から高山帯にかけての砂礫地、岩壁[3][5]に生育する[2]

利用

山野草として園芸されている。

種の保全状況評価

日本では環境省によるレッドリストで絶滅危惧II類の指定を受けていて[11]、以下の都道府県のレッドリストで指定を受けている。

脚注

  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2012年5月12日). “シコタンハコベ”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年12月17日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k 豊国 (1988)、491頁
  3. ^ a b c d e f g h i j k 林 (2009)、520頁
  4. ^ a b c d e f g h i j k l 清水 (2014)、146頁
  5. ^ a b c d e f g h i j k l 佐竹 (1982)、38頁
  6. ^ a b c d e 小野 (1987)、630頁
  7. ^ a b c d 久保田 (2007)、197頁
  8. ^ a b c d e 牧野 (1982)、80頁
  9. ^ 田中 (1997)、141-143頁
  10. ^ 田中 (1995)、20-23頁
  11. ^ 境省レッドリスト2020” (PDF). 環境省. pp. 89. 2023年12月17日閲覧。
  12. ^ 山梨県 レッドデータブックの改訂 (平成30年3月公開)・植物2” (PDF). 山梨県. pp. 41. 2023年12月17日閲覧。
  13. ^ まもりたい静岡県の野生生物2020 静岡県レッドデータブック<植物・菌類編>” (PDF). 静岡県. pp. 212. 2023年12月17日閲覧。
  14. ^ 富山県の絶滅のおそれのある野生生物-レッドデータブックとやま2012-・分類別(維管束植物)”. 富山県 (2021年2月24日). 2023年12月17日閲覧。
  15. ^ 長野県版レッドリスト(植物編)2014・維管束植物” (PDF). 長野県. pp. 14. 2023年12月17日閲覧。
  16. ^ 第4次栃木県版レッドリスト(2023年版)・維管束植物” (PDF). 栃木県. pp. 8. 2023年12月17日閲覧。

参考文献

関連項目

外部リンク



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