サマルカンド政権とヘラート政権とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > サマルカンド政権とヘラート政権の意味・解説 

サマルカンド政権とヘラート政権

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/27 08:32 UTC 版)

ティムール朝」の記事における「サマルカンド政権とヘラート政権」の解説

1451年シャー・ルフの兄ミーラーン・シャーの孫アブー・サイードが、中央アジアトゥルクマーンウズベク支援受けてサマルカンド奪取シャー・ルフ家の王子に代わって第6代君主即位したアブー・サイードイスラム神秘主義教団のひとつナクシュバンディー教団支持獲得してその宗教的権威のもとにマー・ワラー・アンナフル勢力固め1457年にはアゼルバイジャン反乱起ったためにヘラート放棄してイラン帰還せざるを得なくなった黒羊朝交渉してヘラートを含むホラーサーン始めとするイラン東部返還されて、シャー・ルフ以来10年ぶりのティムール朝単独君主となったアブー・サイード治世では、反乱ウズベク侵入悩まされつつも統一保たれた。しかし、1467年アゼルバイジャン方面トゥルクマーン白羊朝黒羊朝破って勢力確立すると、これを東部イラン回復好機見たアブー・サイード西方へと遠征敢行し、1469年白羊朝英主ウズン・ハサンの軍によって大敗喫し殺害された。アブー・サイード死後、その長男スルタン・アフマドサマルカンド即位するが、もはやマー・ワラー・アンナフル確保するのが精一杯で、ホラーサーンではヘラート本拠地とするティムール次男ウマル・シャイフの曾孫フサイン・バイカラ勢力確立していた。こうしてティムール朝はサマルカンド政権とヘラート政権の分立時代に入る。 サマルカンド政権ではウルグ・ベク知事時代繁栄絶頂極めていた都市文化衰退向かいつつあったが、ナクシュバンディー教団権威のもとで安定保たれた。しかし、1494年アフマド没する王子たち有力な将軍たち、ナクシュバンディー教団教主たちの間で王位を巡る内訌勃発し、さらに北方ウズベク南下侵入によってサマルカンド政権支配急速に崩壊していった。1500年サマルカンドシャイバーン朝ムハンマド・シャイバーニー・ハンによって征服されサマルカンド政権滅びる。1503年にはアブー・サイードの孫バーブルサマルカンド奪還する数ヶ月で再びシャイバーニー・ハンに奪取され中央アジアシャイバーン朝制圧されてゆく。 一方ヘラート政権では40年近く及んだフサイン・バイカラ治世のもとで安定実現しサマルカンド政権白羊朝との友好関係のもと、首都ヘラートではティムール朝宮廷文化絶頂迎えた。しかし、平和の影でヘラート政権次第文弱化しており、1506年フサイン死んだ後にはまったくその力は失われていた。翌1507年ヘラート政権は、サマルカンドから南下してきたシャイバーニー・ハンの前にあっけなく降伏し、こうして中央アジアにおけるティムール朝政権消滅した1511年バーブルイラン新興王朝サファヴィー朝支援受けて再びサマルカンド奪還するが、サファヴィー朝援助を受けるためにシーア派改宗していたために住民支持失い1512年に再びサマルカンド失ったバーブルはこれ以降中央アジア支配奪還断念し南下転じるアフガニスタンカーブル本拠地としていたバーブルが、デリーローディー朝破りインドにおけるティムール朝としてムガル帝国打ち立てるのは、その晩年1526年のことである。

※この「サマルカンド政権とヘラート政権」の解説は、「ティムール朝」の解説の一部です。
「サマルカンド政権とヘラート政権」を含む「ティムール朝」の記事については、「ティムール朝」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「サマルカンド政権とヘラート政権」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「サマルカンド政権とヘラート政権」の関連用語

サマルカンド政権とヘラート政権のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



サマルカンド政権とヘラート政権のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのティムール朝 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS