コンプライアンス委員会調査結果と協会の決定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 17:03 UTC 版)
「スダリオ剛」の記事における「コンプライアンス委員会調査結果と協会の決定」の解説
9月26日、相撲協会は定例理事会に貴ノ富士、弟の貴源治、師匠の20代千賀ノ浦3人を呼び、処分内容を通達。貴ノ富士に対して協会は自主引退を促する決議をし、八角理事長は自主引退を受け入れるか師匠の20代千賀ノ浦と相談するよう指示して謹慎を通告した。また本件で貴源治はけん責の懲戒処分、20代千賀ノ浦は監督責任を問われ報酬減額6ヵ月(20%)の処分となった。 協会が発表した文書によると、協会コンプライアンス委員会の調査で以下の事が判明したという。 貴ノ富士は、2019年5月 - 7月頃に千賀ノ浦部屋や同部屋の宿舎で新弟子4人(序二段3人、序ノ口1人)に対し、仕事を忘れたり失敗をしたときに「障がい者」呼ばわりをする差別的な発言を繰り返した。7月場所が始まる頃には、新弟子の物覚えが悪いと1人に「ニワトリ」、1人に「ヒヨコ」、1人に「地鶏」というあだ名をつけて呼び、「おい、ニワトリ」と声をかけた際に新弟子が「はい」と返事をすると「コケ」と返事をするよう強要。8月31日の稽古総見から帰った後、付け人の新弟子が挨拶をしないまま自分より先に風呂に入ったことに立腹し、風呂から上がった際にバスタオルを渡そうとした新弟子の額を右手の手拳で1回殴打した。被害を受けた新弟子は頭にこぶができ、数日間痛みが残った。 貴源治は、新弟子に対して指導の範囲を逸脱した理不尽な行為を行っていた。5月 - 7月までの間、新弟子4人の失態・挨拶をしなかったことに対して「腕立て伏せ、罰金、外出禁止のどれかを選べ」などと命じ、新弟子の誰かが失敗すると連帯責任として4人全員に罰を与えていた。また7月場所中に他の力士がいる前で1人に片腕を頭上に挙げる格好をさせて「自分は頭が悪いです」と言うよう命じ、その様子をスマートフォンで録画する動作もしていた。 コンプライアンス委員会は、 貴乃花部屋から千賀ノ浦部屋に移籍した際に、決して暴力を振るわず、これに違反した場合は引退する旨の誓約書を師匠に提出していたにも関わらず、再び付け人に対し暴行した。 仕事を忘れたり失敗したりした新弟子を『障がい者』『ニワトリ』と呼ぶなど、言動の内容も悪質である。 暴行が契機となって新弟子が集団で部屋から逃げるに至った点で結果は重大である。 として、貴ノ富士に対し引退勧告の処分案を答申していた。 答申通りの引退勧告ではなく『自主引退を促す決議』となった理由について、芝田山広報部長は「理事会では引退止むなしという意見だった。だが、まだ22歳と若く、今後の人生も長い。自主引退を促すというのは理事会の温情とも言える。あとは、本人がどう判断するか」と説明した。協会の処分に応じない場合、コンプライアンス委員会に追加答申を求め、それを受けて臨時理事会で処分を決定するとした。
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