コンピュータネットワーク経由による人体への攻撃
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/01/25 03:31 UTC 版)
「攻性防壁」の記事における「コンピュータネットワーク経由による人体への攻撃」の解説
現実の世界において人々は電脳化していないので、攻性防壁のようなコンピュータネットワーク経由で人体に直接攻撃をくわえるセキュリティーシステムの実現は難しい。しかし、コンピュータネットワーク経由の人体への攻撃が、実際に行われた事例は存在する。 日本では1997年のポケモンショックにより、テレビ画面などからの視覚刺激が人体にダメージを与えることがあることが広く知られるようになった。激しい光の点滅や色と図形パターンの異常に速い変化を見ることが、発作様症状や頭痛・吐き気などを引き起こすことがある。これを応用したコンピュータネットワーク経由の攻撃が、en:Epilepsy Foundation(てんかん協会)が主催するてんかん患者のためのサポート掲示板を脅かしたことがあった。サポート掲示板に、悪意のあるJavaScriptのコードが仕掛けられた結果、掲示板を閲覧した てんかん患者たちが、彼らの健康を害する視覚情報を受け取ることになった。被害者たちは、悪意のあるスクリプトが作り出す画面パターンを見たとたんに発作を起こした。体が凍りつき、痛みに襲われ、自力で異常動作するウェブブラウザ画面を閉じることすらできなかった者もいた。 2017年3月には、てんかんを患う者にストロボ光アニメーションのツイートを送りつけ、故意に発作を起こさせたとして、アメリカ合衆国メリーランド州在住の男が逮捕された。男は2016年12月、てんかん患者を公言していた雑誌記者のアカウントへ向けて、ストロボアニメーション付きツイートを送った。被害者はツイートを見たところ直ちに発作を起こし、床に倒れていたところを妻に発見されている。被害者代理人によれば数日間行動不能になり、数週間に渡って会話が困難になったという。
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