クローズドキャプションの技術開発
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「クローズドキャプション」の記事における「クローズドキャプションの技術開発」の解説
クローズドキャプションは、1971年にナッシュビル (テネシー州)で行われた聴覚障害者向けテレビについての第1回全国会議で初めて実演された。1972年2月15日に二度目の実演がギャローデット大学で行われ、 ABCと国立標準局が『モッズ特捜隊』の通常放送に組み込んだ形のクローズドキャプションを実証した。 クローズドキャプション方式は、1973年にPBS系列局WETA-TVの協力で導入放送された。これら試験の結果として、1976年に連邦通信委員会(FCC)は、クローズドキャプション送信用に21局線を確保した。PBSの技術者が、事前収録済み番組のキャプションに使用されるキャプション編集機器を開発した。 イギリスの英国放送協会(BBC)は、1979年に事前収録済み番組のテレテキスト(文字放送)を基本とするクローズドキャプションを導入した最初の放送局である。 リアルタイムキャプションは、1982年に米国立キャプション研究所 (National Captioning Institute) により開発された。リアルタイムキャプションにおいて、字幕速記者はステノタイプで毎分225語を超える速さでの入力を訓練し、生放送のニュース、スポーツ、娯楽番組でも視聴者が即時見られるようになった。結果、視聴者は会話の2-3秒以内に喋っている内容のキャプションを見られるようになっている。 米国では主にWGBH-TV、VITAC、CaptionMax、国立キャプション研究所がキャプション製作を行っている。イギリスやオーストラリア周辺地域ではRed Bee MediaやIndependent Media Supportなどが販売元として知られている。 音声認識技術の向上が、生放送キャプションを完全または部分的に自動化させている。BBCスポーツ放送では、喋っている解説を自動化された文字生成システムに(慎重な発音と若干の単純化そしてマークアップ言語を使って)繰り返し吹き込む「リスピーカー」という訓練済みの人材を使っている。これは一般に信頼性が高いが、失敗がないとは言い切れない。
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