クレルモン教会会議とは? わかりやすく解説

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クレルモン教会会議

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/27 02:41 UTC 版)

クレルモン教会会議でのウルバヌス2世。1490年ごろの画

クレルモン教会会議(クレルモンきょうかいかいぎ)は、1095年11月にクレルモン(現・クレルモン=フェラン)で開かれた教会会議で、教皇ウルバヌス2世が招集した。この教会会議は教皇ウルバヌス2世が行った十字軍宣言で有名である。クレルモン公会議とも訳されるが、現在は教会会議と訳されることが多い[1]クレルモン宗教会議ともいう[2]

十字軍宣言

ウルバヌス2世は会議の最後に、群集に向けて演説を行った。これは第1回十字軍およびその後約2世紀にわたってカトリック世界のすべての人を巻き込んだ十字軍運動の直接的契機となったことで非常に有名である。彼は東方のキリスト教国(主に東ローマ帝国)の苦難と異教徒に対する聖戦が必要であり、十字軍へ参加した者は罪が許されると訴えた。人々は熱狂し、"Dieu le veult!"(神の望みのままに!)と答えたという(この言葉は史料の不確かさから疑う研究者も多い)。

演説の記録者

ウルバヌス2世が行った演説は、以下に挙げる4人などの12世紀の年代記作者によって記録された。またフルケリウスの記録が今日ではもっとも信頼性が高いと言われている。[要出典]

  • フルケリウス
  • ロベルトゥス
  • バルドリクス
  • ギベルトゥス

脚注

  1. ^ 八塚春児『十字軍という聖戦 キリスト教世界の解放のための戦い』p28
  2. ^ 木村靖二岸本美緒小松久男『詳説世界史 改訂版』山川出版社、2017年、138頁。ISBN 978-4-634-70034-5 

参考文献

  • 八塚春児 『十字軍という聖戦 キリスト教世界の解放のための戦い』 NHKブックス:日本放送出版協会、2008年

関連項目

外部リンク


クレルモン教会会議

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 06:05 UTC 版)

第1回十字軍」の記事における「クレルモン教会会議」の解説

詳細は「クレルモン教会会議」を参照 1095年3月アレクシオス1世ピアチェンツァ教会会議特使派遣時の教皇ウルバヌス2世に対セルジューク朝戦への援助求めたウルバヌス2世はこれを快く受け入れたカトリック教会の側では常に正教会が自らへ帰属するとしての服従望んでおり、教皇今こそ正教会との不幸な決裂乗り越えローマ教皇の下に併合される形での教会合同好機おとずれたと考えたウルバヌス2世1095年の春から夏にかけ、半年以上にわたりフランス中南部遊説し東方への軍団派遣構想練ってゆく。 1095年11月フランスクレルモン行われた教会会議で、教皇は重大発表を行うと宣言した発表の日、居合わせたフランス貴族たちと聖職者向かって教皇は、イスラム教徒の手から聖地エルサレム奪回しようと訴えた。彼は、人口増えすぎたフランス人にとって聖地こそがまさに「乳と蜜流れ土地」であると訴え、この行動参加するものには地上において天において報い与えられること、もし軍事行動の中で命を落として免償与えられることを告げた。この呼びかけ居合わせた群集熱気高まり、「神のみむねのままに!」という叫びこだましたウルバヌス2世十字軍勧誘説教は、ヨーロッパの歴史に残る名演説の一つであるといわれるが、第1回十字軍の成功後記録書かれたため、実際にどんなことを教皇言ったのか、現代では知ることが難しい。ただ一つ間違いないことは、教皇訴え群集熱狂引き起こし教皇意図上回る規模反響起こったということである。教皇1095年から1096年にかけて、フランスイタリアドイツといった各地司教同じよう内容呼びかけを行わせた。 その際、この行動には女性修道士病気の者は参加することができない付け加えていたが、熱狂する集団の耳には届かなかった。この呼びかけ農民農奴熱狂した。彼らはエルサレム赴くだけの蓄え戦闘技術もなかったが、日常抑圧から逃れたいという宗教的情熱に身を焦がし先進的な東方文明での富貴願っていたため、そんなことは問題ではなかった。教会指導者領主たちがどれだけ厳しく禁じても、熱狂的な庶民聖地向かって集団移動することは止めることができなかった。

※この「クレルモン教会会議」の解説は、「第1回十字軍」の解説の一部です。
「クレルモン教会会議」を含む「第1回十字軍」の記事については、「第1回十字軍」の概要を参照ください。

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