ククト軍機動メカ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/28 02:11 UTC 版)
「ラウンドバーニアン」の記事における「ククト軍機動メカ」の解説
ククトニアンの機動兵器は、地球側からは「異星人のRV」の意味で "ARV" (アストロゲーター・ラウンドバーニアン、Astrogator Round Vernian) と呼ばれる。あくまで地球側の呼称であり、その形式番号も地球軍が識別のために便宜的に付けたものなので、開発時期や系統、系譜といったものを判別する基準にはならない。またククトニアン自身はRVのことを地球側のものも含めて単に「機動兵器」や「機動メカ」と呼び、他の人型でない兵器と区別する特別な呼称はない。地球のRVと同じように見えるが、ククト軍の場合、その設計コンセプトには異なる点が多い。量産機というのは同じだが、ほとんどが汎用型の地球製RVに対し、特定の戦闘状態や任務に特化した強行偵察用、偵察用、宇宙戦用、格闘戦用など様々なタイプの機種が存在する。ARVの原型は、はるか過去にククト星系に襲来した異星人によってもたらされた。開発当初の目的は地球側RVと同じく宇宙作業用であったため脚部がなく、歩行は不可能だった。その後、1400年前の核戦争の時代からほとんど進歩しなかったため、地球のRVより総合的な性能が低かった。物語後半で地球側の技術を取り入れ、性能もデザインもRVに近いものが登場してくる。動力源は熱核融合炉を用いている。武装は光条型の単射ビームと短冊状の光弾を撒き散らすビーム機銃の2種を併用する機体が多く、ミサイル系の実体弾を持つ機体はまれである。大部分は携帯武装の他に固定火器を持つが、変形型の機体は携帯武器を有さない。 作品前半に登場するARVは、地球側のRVと比較して「得体のしれない異質さ」が協調されたデザインと演出がなされていた。徹底的に「ククト側の描写をしない」という演出方針も功を奏し、視聴者に「何を考えているかわからない異質で異形の侵略者」というイメージを与えることに成功した。しかし、後半に入ると、ARVのデザインが変化する。設定的には、「ククト星人が長らく戦争を放棄していたため武器のテクノロジーが発達しておらず、自分たちを上回る地球のRVの技術を新型機に取り入れた」というものであった。そして物語当初にククト側が優勢だったのは、コンピューターで動作パターンを解析していたからだったということになった。しかし実際は、そのデザインのために売上不振だった敵側のメカに商業的なテコ入れを図るためだった。また後半は「謎の敵」ではなく、ククトニアンという顔の見える敵になったため、異形さを強調する必要がなくなったということもあった。
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