キハ60系の特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 17:49 UTC 版)
「国鉄キハ60系気動車」の記事における「キハ60系の特徴」の解説
当時における次世代の大出力気動車であり、最高速度は110 km/hを計画していた。これは在来形気動車の最高速度95 km/hを大きく上回るもので、当時国鉄最速であった151系電車と同等である。 車体外観はキハ55系(キハ55形・キロ25形)に酷似しているが、キハ・キロとも外吊り式の客用扉を採用しているのが大きな特徴である。水平機関を用いるため、床面の点検蓋は廃止され、特急形電車並みの浮床構造を採用して防振・防音を図っている。 エンジンは前述のDMF31HSAを1基搭載、これに新たに開発した充排油式の液体変速機を組み合わせた。この変速機は直結段を従来の1段から2段に増やして、駆動効率の改善を図っている。また騒音低減のため吸音材を裏張りしたエンジンカバーや大型の消音器を装備した他、機関冷却水放熱装置の冷却ファンも騒音対策をしたものとした。その他、熱がこもるのを防ぐため、カバー直上、車体裾部部分に三角形の空気取入口を運転席側にのみ設けた。エンジンカバーは試運転の際に取り外されることがあり、定期列車投入時には常時取り外されたままとなったが、空気取入口はそのままとなっていた。 駆動台車は大出力に対応するため2軸駆動となった。また高速運転に備え、ブレーキは油圧作動のディスクブレーキとした。このブレーキに関する限り、当時の特急電車並である。
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