カナダ在住の中国人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 15:13 UTC 版)
「八王子スーパー強盗殺人事件」の記事における「カナダ在住の中国人」の解説
捜査本部は、前述の元日本人死刑囚が言及した中国人の男の素性を突き止めた。この中国人の男は福建省出身で、1994年4月に日本で不法滞在により摘発されて本国に強制送還されたが、同年夏ごろに日本へ密入国した。この男は日本国内で活動する中国人強盗グループのメンバーであった。この中国人の男は、日本人男性名義のパスポートを不正に使用して2002年4月に日本を不法に出国したとされ、2006年10月に難民としてカナダに移住した。その後にカナダの永住権を取得してトロントで妻子とともに在住し、食料品店で勤務していた。また、この中国人の男については、警察が別の事件で摘発した「日中混成強盗団」のメンバーが聴取時に語ったところによると「この男が八王子事件の前に、スーパーの現金保管状況などの内部情報を別の中国人に流した」と証言している。 日本政府はパスポートを不正使用した旅券法違反容疑で逮捕状を取ってカナダ政府に身柄の引き渡しを請求した。これに対し、2012年9月10日に地元裁判所は身柄の引き渡しに応じる決定をおこなった。男の弁護人は決定を不服として控訴した。この後、控訴裁判所も2013年9月に、引き渡しを認める判断を行った。なお、この身柄引き渡しに関連して、日本の司法当局がカナダの司法当局に対し、「旅券法違反容疑以外で男を拘束したり、起訴して裁判にかけたりしない」、「日本での刑事手続終了後に中国に引き渡さない」などと確約したことが報道されている。それにより、2013年11月に中国人の男はカナダから日本へ身柄が移送され、逮捕された。同年12月5日に旅券法違反で起訴されたが、八王子事件に関する供述は得られていないまま、2014年9月18日に懲役2年・執行猶予5年の有罪判決が下され、9月19日にカナダに強制送還された。
※この「カナダ在住の中国人」の解説は、「八王子スーパー強盗殺人事件」の解説の一部です。
「カナダ在住の中国人」を含む「八王子スーパー強盗殺人事件」の記事については、「八王子スーパー強盗殺人事件」の概要を参照ください。
- カナダ在住の中国人のページへのリンク