オリジナルとリメイクの相違点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 06:44 UTC 版)
「バニシングin60″」の記事における「オリジナルとリメイクの相違点」の解説
物語開始時点での主人公の立場 前者は現役の自動車泥棒だが、後者では既に引退して伝説の存在になっている。 犯行の動機 前者は飽くまで自分の窃盗稼業として行っていた。後者では犯罪組織のボスに脅され、窃盗団を率いる弟を助ける為に嫌々ながらもビジネスを再開した。 最後の仕事に臨む主人公の対応 カツラや付け髭で変装し、さらに別に偽造ナンバーも携帯していた。後者はとくにそのような対処はしていない。 警察の扱い 前者では、主人公がロングビーチから高速道路に入って別の町へ逃げるのに応じて、各地域を管轄する警察が次々に追跡に参加する。マスタングが盗まれた場所を管轄するロングビーチ市警察が最初に追跡を開始し、高速道路に入ればカリフォルニア・ハイウェイパトロール(加州警察)が、高速道路を降りた先でロサンゼルス郡保安官が加わっていく。また各警察の通信指令の様子やヘリの出動場面も描かれている。後者ではロス市警の刑事を中心に追跡を描き、モブキャラとしてのパトカーが増えていくだけで、特に追跡する側を細かく描くことはしていない。 事故の扱い 前者では主人公の逃亡に伴い様々な事故が発生し、その様子も描かれている。事故で負傷した人々、壊れた一般車両、被害者を救助しようとする消防や警察、追跡現場に居合わせた人々をマスコミが取材する様子など。後者でも付随被害は発生しているが、それを主人公とは別の視点で見る描写はない。 最後に盗まれるムスタング 前者は黄色の2代目ムスタングだが、後者はシルバーのシェルビー・GT500である。 ムスタングの扱い 前者では逃走中の事故で壊れたために、洗車場で同型・同色のムスタングを盗み出している。後者では壊れながらもそのまま最後まで乗り続ける。 主人公の逃げ方 前者は上記のような方法で車を乗り換え、さらに洗車場のオーナーが窃盗犯と間違われて誤認逮捕された事も功を奏し、主人公は堂々と警察の検問を通過して逃亡した。後者では、ボスが定めた期限を守れなかった為に主人公はギャングに殺されそうになるものの、仲間が助けにやってきて九死に一生を得る。解放された主人公はボスの事務所へ殴りこみ、二人の戦闘が始まる。格闘で戦う主人公に対しボスは銃を取り出したために不利になるが、そこに主人公を追う刑事が現れ、ある意味において協力してボスを倒す。刑事は捜査によって事件の背景を知ったことから、主人公を見逃してやる。主人公もその礼として、盗まれた49台が隠されている場所を教えた。 刑事と主人公の関係 前者では単に追う側と追われる側である。後者では刑事は主人公の逮捕に執念を持ち、主人公も刑事を警戒しているものの、互いに相手の能力を認め合っている。アニメ版ルパン三世における、ルパンと銭型警部のようなもの。 主人公が逃げた後 前者では現役の泥棒なので、逃げて終わりである。後者は元々自動車窃盗から足を洗っていたために堅気に戻り、弟の一味も自動車窃盗からは足を洗うという、更生ハッピーエンドになっている。 クエンティン・タランティーノ監督作品『デス・プルーフ』では、黄色いムスタングや、劇中登場人物のセリフに、リメイク版ではなくオリジナルを支持する内容のものがでてくるなど、本作へのリスペクトが見られる。
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