オブジェクト指向設計における考え方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/11 01:34 UTC 版)
「オブジェクト指向分析設計」の記事における「オブジェクト指向設計における考え方」の解説
オブジェクト指向設計における考え方を説明する。 概念モデル図を基にして、クラス (オブジェクト) を定義し、クラス図を作る。多くの場合は、実体はクラスに対応づけられる。 クラスのインスタンス変数を同定する。 可能であれば、デザインパターンを使う。デザインパターンは最終的な設計ではない。デザインパターンはよく知られている一般的な問題に対する解決策を記述したものである。デザインパターンを使うことによる主な利点は、デザインパターンを複数のアプリケーションソフトウェアに対して再利用することができることである。デザインパターンは、ある問題を解決するための方法のひな型と考えることもできる。つまり、数多くの異なる状況ないしアプリケーションソフトウェアにおいて、特定の問題を解決するために使うことができるひな型である。オブジェクト指向におけるデザインパターンは、クラス群もしくはオブジェクト群の間の関係と相互作用を、提示していることが多い。デザインパターンは、開発対象となるシステムの、最終的なクラスやオブジェクトを規定するものではない。 可能であれば、アプリケーションフレームワークを定義する。アプリケーションフレームワークとは、特定のオペレーティングシステム (OS) のためにアプリケーションソフトウェアの標準的な構造を実装するために使われる、ライブラリもしくはクラス群のセットを、多くの場合、さす用語である。大量の再利用可能なソースコードをアプリケーションフレームワークに統合することにより、開発者 (プログラマ) の時間を大きく節約することができる。なぜなら開発者は、新しく一つのアプリケーションソフトウェアを開発するごとに、たくさんの標準的なソースコードを何度も書くという作業を、節約することができるからである。 可能であれば、永続化するオブジェクトやデータを同定する。もし関係データベースを永続化の手段として採用するのであれば、オブジェクトと関係 (表、テーブル) との対応づけを設計する (参考: オブジェクトリレーショナルマッピング)。オブジェクトデータベースを永続化の手段として採用する場合は、関係データベースを採用する場合のような対応づけの作業は必要ない。 複数のコンピュータ上にシステムを分散して配置する場合 (分散オブジェクト環境) には、分散オブジェクト (リモートオブジェクト、別のコンピュータからの呼び出しを受けるオブジェクト) を同定し、定義する。
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