おび‐かれは【帯枯=葉=蛾】
オビカレハ
和名:オビカレハ |
学名:Malacosoma neustria testacea Motschulsky |
チョウ目,カレハガ科 |
分布:北海道,本州,四国,九州,対馬,済州島,朝鮮。原種はヨーロッパ,アムール,シベリア。 |
写真(上):幼虫の集団(モモ) |
説明 成虫は開長,雄30〜35mm,雌40〜45mm,黄褐色で,前翅中央に濃色帯のある蛾。終齢幼虫は60mmほどの毛虫で,全身青色で背面にオレンジ色の線が2本ある。梅毛虫,天幕毛虫などとも呼ばれる。年1化で成虫は5月下旬から6月に羽化,食樹の小枝にバンド状の卵塊を産む。卵越冬し,3〜4月に孵化。幼虫は4齢までテント状の巣を作って群生,その後は分散する。5〜6月に食樹上などに黄色い粉を吹いた繭を作って蛹化。食樹はウメ,サクラ,モモ,リンゴ,バラなど。 |
帯枯葉蛾
オビカレハ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/24 05:13 UTC 版)
オビカレハ | |||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Malacosoma neustria (Linnaeus, 1758) |
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和名 | |||||||||||||||||||||||||||
オビカレハ | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Lackey moth |
オビカレハ(帯枯葉、Malacosoma neustria)は、チョウ目カレハガ科に属するガの一種。幼虫がウメを食害することから梅毛虫、また糸で巣をつくり集団生活をすることから天幕毛虫と呼ばれる。
特徴
茶色い小さなガ。風貌はドクガに近いが、本種は一生を通して毒はもたない。雌は前翅に垂直に暗褐色の帯を持つが、雄は帯の輪郭のみとなる。
園芸種を糧に生きているため、成虫よりも幼虫のほうがなじみがあるであろう。水色の体に走る3条のオレンジ帯と白く長い毛を持つ毛虫はどこでも見られる。「毛虫には毒がある」という概念のもとこのガも毒があると思われがちだが、触れてもまったく問題はない。ただし近縁種のマツカレハなどには毒があるため注意が必要。
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幼虫 | 幼虫の頭部 |
生活史
食樹はソメイヨシノ、カキ、バラ、ウメ、モモ、リンゴ、ナシ、ウツギ、コナラ、ヤナギ、ササなど多数。枝に帯状に産み付けられた卵はそのまま越冬し、翌春に孵化する。生まれてきた茶色一色の幼虫は卵塊を中心に糸を張って集団生活を行い、餌が減ると移動する。5令幼虫になるとおのおのが巣を出て単独で行動し、その後黄色い粉のついた繭を作って蛹化。生まれた成虫がまた卵を産んで…というサイクル。このため年1化となるが、産卵数が非常に多いため大量発生も頻繁に起こる。
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オス | メス |
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オビカレハの頭部
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横から見たところ
関連項目
参考文献
- 田仲義弘・鈴木信夫 『校庭の昆虫』 全国農村教育協会〈野外観察ハンドブック 〉、1999年、ISBN 4-88137-073-1。
固有名詞の分類
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